2026年11月6日金曜日

公民館講座「知って得する元気塾」を開催しました‼

11月5日(木)10時より、当館講堂にて、昨年度より開催している連続講座「知って得する元気塾」の今年度第1弾【笑顔で元気な毎日を!シニアごはん講座】を開催しました。講師は、社会福祉法人福岡白百合会・管理栄養士の西村美登利さん。西村さんは、柏原3丁目在住の方です。

「毎日の食事から始める、これからの元気づくり」をテーマにお話をして頂きました。お話しの柱は、①認知症について知ろう ②脳の健康と生活習慣 ③食事で守る脳と体の健康 ④シニア世代の食事の落とし穴 ⑤食生活を振り返ってみよう ⑥お酒との上手な付き合い方の6本です。

「認知症」とは、脳の病気などにより「記憶や判断力」などの認知機能が低下し、日常生活に支障が出ている状態のこと。「認知症」は、誰にとっても身近な事で、年齢を重ねることもリスク要因の一つですが、年齢だけで決まるものでもありません。生活習慣や健康状態、社会とのつながりなども関係。予防では、できることを日々積み重ねることが大切とのこと。そこで、「脳の健康を習慣」を身につけることを提唱されました。具体的には・・・

【食事…偏りを減らし、必要な栄養を摂る】【運動…歩く・体操など、無理なく続ける】【睡眠…規則正しい生活と休養を大切に】【交流…会話や趣味、地域活動に参加する】【健康管理…血圧・血糖・聴力などにも気を配る】【禁酒・禁煙…健康状態に合わせて見直す】こと。

講師の西村さんは、特に「食事のあり方の大切さ」を強く指摘されました。食事の基本は「主食(ご飯・パン・めん…体を動かすエネルギーのもと)・主菜(魚・肉・卵・大豆製品…筋肉や体をつくる材料)・副菜(野菜・海藻・きのこ…ビタミン・ミネラル・食物繊維)が食事の基本。一食でそろわなくても大丈夫、一日全体で組み合わせましょう、とのことです。「食品の種類を増やすこと」や、「魚も肉もどちらも大切」、更には「たんぱく質を毎日の食事に」{野菜・果物・きのこも忘れずに」とのことです。また、「シニア世代は低栄養にも注意するように」とのことで、「健康の為に食事を減らし過ぎていませんか?食べ過ぎないだけでなく、必要な量を食べることも大切ですよ!」とのアドバイスも。

講話の後は、この日の「お楽しみ」の試食会。「まごころ弁当」「ワタミ」「宅配1・2・3」の3社から、「普通食」「刻み食」「ムース食」の提供をして頂きまして、参加者で楽しく試食をしました。皆さんには、なかなか好評でした。











 【参加者のアンケート・・・一部抜粋】

●平凡な生活ですが、毎日コツコツとやっていきたいと考えています。今日とても良いお話しでした。

●物忘れと認知症の違いなど詳しく教えて頂き、高齢者の食事のことや、栄養について勉強になりました。

●一人暮らしです。1日2食でもバランス良く食べることに心掛けたいと思います。

●77歳です。しっかり食べて運動をして地域の活動に参加することが大切だと知りました。

●3食たべているけど栄養の面ではバラバラです。こういう講座はとても良いと思いました。

●バランスよく食事したいと思いました。試食も美味しかったです。

●とても分かりやすく、テンポよくお話が面白かったです。

●食事の大切さが良くわかりました。お友達とのお付き合いも大事にしていきたいと思います。

●試食も大変参考になりました。味付けや食感に工夫されていました。

2026年10月27日火曜日

「柏原公民館サークル発表会」を開催しました‼

 10月24日(土)10時~15時、恒例の「サークル発表会」(作品展示・活動紹介)を、講堂にて開催しました。「絵手紙ほのぼの・かき方習字」の2サークルが、地域団体室で「体験コーナー」を開いて、参加者対象に「手ほどき」して頂きました。展示会場では、校区にあります「かしはらホーム」さん・「はな」さんが手作りのお菓子などを販売しました。また、同会場では、「英会話サークル」が例年実施している「ガレッジセールと喫茶コーナー」の運営をして頂きました。多くの方が、コーヒーを片手に、よもやま話に花が咲いていました。

 毎年、サークル発表会の「目玉」の「道の駅・たちばな」さんも今年も、八女から来ていただき、季節の野菜・果物・花などの販売をして頂きましたが、今年も沢山の方々に利用して頂きました。

今年の開催は、とても残念なことに、「台風30号」の接近に伴い、避難所開設の可能性があるとのことで、区役所からの指導もあり、25日(日)開催予定の「演技発表」は、やむなく中止させていただきました。折角、出演予定のサークルの皆さんのこれまでの練習の成果を楽しみにしておりましたが、残念‼。とはいえ、サークル活動の演技発表の機会がないというのは前代未聞。なんとか、年内に実施できればと検討を始めました。「演技発表」のサークルさんのご都合もあると思いますので、近日中にご意向を確認して、実施の有無、実施の際の詳細をお知らせします。

台風の影響が心配されましたが、本日の「展示発表」は、殆ど雨もなく、無事終了することができました。関係者の皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。














※参加者の皆さんに当日の「作品展示」「運営上気づいたこと」等について、アンケートの記入をお願いしました。作品展示の各サークルの皆さんの「力作」については、いずれも皆さんのこれまでの活動成果を高く評価したものばかりでした。中には、「洋裁」の作品は販売しても良いのではとも。「活動紹介」についても関心を持たれ、入会希望の記述もありました。

「運営」について、パネルの配置を今年から変更したことについては「見やすくなった」との記述もあり、道の駅「たちばな」・「かしはらホーム」「はな」の物販も好評でした。また、「英会話サークル」の喫茶コーナーも「コーヒーが美味しかった」の声も少なくなく、概ね良好との印象を受けました。


2026年10月20日火曜日

週末は「公民館サークル発表会」にお出かけください‼

 10月24日(土)、25日(日)は、柏原公民館恒例の「サークル発表会」です。柏原公民館サークルは全部で26サークル。これまでの練習の成果を、「活動報告展示」「作品展示」「演技発表」という「表現」で、地域の皆様に披露する年1回のイベントです。

10月24日(土)は、10時より15時まで、公民館講堂にて「展示」発表を行います。各サークルの皆さんの活動ぶりを、是非ご覧いただけたらと思います。なお、当日は、「道の駅たちばな」の皆さんが、八女の農産物等の販売も予定しております。また、地元の「かしはらホーム」「はな」さんも、手作りのお菓子等の販売も予定しております。更には、「英会話サークル」の皆さんによる「喫茶コーナー」「ガレッジセール」も予定しております。沢山ではありませんが、「お弁当」の販売も予定しております。

サークル紹介を兼ねて、「絵手紙サークル」「かきかた習字サークル」さんの「体験ブース」も予定しております。皆さんのお越しをお待ちしております。お気軽にお運びください‼

なお、今週末は、予報によりますと「雨天」が想定されますので、すべて館内での実施と考えております。

10月25日(日)は、10時より12時30分の予定で、10サークルの皆さんによる「演技発表」を当館講堂にて開催します。いずれのサークルの皆さんも、これまでの練習の成果を地域の皆様にお届けするべく、大いに張り切っていらっしゃいます。是非、ご覧ください。この機をご縁に、公民館サークルの会員になっていただければと思います。なお、25日は、「種金」さんによる「最中の販売」等行います。

※10月24日・25日の両日の「駐車場」につきましては、柏原公民館近くの「ヨシケイ」さんの駐車場をお借りしております。

2026年10月13日火曜日

くずし字で「お名前キーホルダー作り」(歴史講座)を開催しました‼

 10月10日(土)10時より、当館講堂におきまして、今年度の歴史講座第4回を開催しました。今回のテーマは「くずし字で、お名前キーホルダー作り」です。講師は、福岡大学大学院生・方山ことねさんと学生・政奈津季さんのお二人です。毎回、歴史講座のお世話して頂いております、助手・大重優花さんと学生さんも、お二人のフォローをしてくれました。

さて、「くずし字」とはなんでしょう?漢字や仮名を連続させたり、省略させたりしながら書いた手書きの文字の事をいいます。行書や草書など、崩して書いた文字はすべてくずし字で、ある程度決まったルール・崩し方のもとで書かれるものです。

「くずし字」が頻繁に使われた時代は、江戸時代。この時代、公文書・私文書・出版物まで幅広い範囲で使用されていたそうです。法令、契約書、日記、手紙、その他諸々ほぼすべてくずし字で書かれていたそうです。因みに、このころの寺子屋に学ぶ子ども達や市中の人も、この「くずし字」で読み書きしていたとのことで、寧ろ楷書を正確に書くことが苦手だったとも。「教科書」が「くずし字」で書かれていたためだそうです。この「くずし字」、主に「御家流(おいえりゅう)」という流派のくずし方が使われていたとのこと。ですから、江戸時代の古文書を読むためには、「くずし字の読解」が必須です。学生さんたちも、「くずし字の辞典」で学ぶことが大前提だとか!

また、「ひらがなのくずし字」についてですが、変体仮名も使用されていたため、同じひらがなのくずしが複数種類があって、例えば「あ」に対応する漢字は「安・阿・愛・亜・悪」となります。ひらがなのもとになった漢字が複数個ある事から、同じ音のひらがなでも複数の「くずし字」が存在するとのことです。

学生さんによる「座学」のあとは、いよいよ「お名前キーホルダー」作りの時間です。作り方は、①プラバン(プラスチックの薄い板)に「くずし字」のお手本を見て、好きな「くずし字」を書き、油性ペン等で好きな絵もかきます。②トースターで1分程度、アルミホイルの上で熱を加えます。③本等を重しにして、暫く冷まして出来上がり。

みなさん、格闘の末、思い思いの作品が出来上がりました。










【参加者のアンケート・・・一部抜粋】

●ワークショップはいつも楽しいです。

●キーホルダー作りが楽しかった。家でも作りたいです。

●古風なキーホルダーができて満足です。

●ひらがなの成り立ちを知れて、ひらがなに興味が持てました。文字の奥深さを知りました。キーホルダーも可愛くできました。

●崩し字について勉強になりました。今、古文を読んでいてひらがなで苦労しています。

●昔の人は崩し字が主と聞いて驚きました。キーホルダー作りも、学生さんが苦戦していて、ありがとうございました。良い経験になりました。

2026年10月2日金曜日

「寺子屋かしはら」を開催しました。今回は2本立てです‼

10月2日(金)10時より、当館講堂にて「寺子屋かしはら」の講座を開催しました。今回は2本立ての企画で、初めに、「博多相撲甚句の会」の河村雄三さん他6名の皆さんによる「相撲甚句 」を披露して頂きました。その後、元RKBアナウンサー・森美奈子さんから「発声と呼吸法」のお話をして頂きました。会場には40名を超える参加者で、大いに盛り上がりました。

【相撲甚句ってご存じ?~日本の伝統文化に触れてみよう~】のテーマで、初めに「博多相撲甚句の会」の紹介や「甚句」の成り立ちについてお話がありました。幕末あたりから花柳界で広まり、「7・7・7・5」の調子で吟じ、拍子木のみで他の楽器はないという事です。演目は「まくら唄」「博多名所」「博多祇園山笠」「横綱甚句双葉山」「かえるづくし」「九州名物」「福岡十社」「当地興行」で、7名の博多甚句の会の皆さんにそれぞれに披露して頂きました。その後、森美奈子さんの「インタビューコーナー」で、出演者を代表して河村さんに質問をして頂きまして、より一層「相撲甚句」の知識が広がりました。

【元気な声で人生上向き‼ ~大人のおとなのボイストレーニング~】のテーマで、森美奈子さんから、色々な方法による「発声と呼吸」の訓練の仕方を学ぶことができました。例えば、「声の変化」で「◯以前出ていた高音が出にくくなった◯会話の途中で声がかすれる◯言葉がクリアに出ず、滑舌が悪くなった◯あ~~と音を長く伸ばせない」と日頃、感じている方々も鍛錬すると改善するとのことです。また「会話のポイント」としては「内容に合わせた表情」「状況や内容に応じた声の大小・高低」「聴き手に合わせた話し方」に注意して声を出すことも大切とか。

因みにトレーニング方法をいくつか紹介します。息と速さをコントロールするための「寿限無トレーニング」は【寿限無寿限無 五劫の擦り切れ 海砂利水魚の 水行末雲来末風来末 食う寝るところに住むところ やぶらこうじのぶらこうじ パイポパイポ パイポのシューリンガン シューリンガンのグーリンダイ グーリンダイのポンポコピーのポンポコナの長久命の長助】を息継ぎなしで声を出すもの。また「あ~い~う~え~お~」と母音を正確に発音するというもの。さらには「あいうえお いうえおあ うえおあい えおあいう おあいうえ」を何度も声を出して訓練を。「ぱぴぷぺぽ」と「らりるれろ」を合体した「ぱらぴりぷるぺれぽろ」を何度も繰り返して明確に発声するという方法もあります。皆さんも「鍛錬」してみませんか?












【参加者の感想~一部抜粋~】

◯土俵を彩る相撲甚句の世界

●子どもが小さいころに九州場所前夜祭に出場していたから懐かしかった。今でもその時に使用した化粧まわしを家に飾っています。その息子も50過ぎになりました。

●生で初めて聴きました。迫力があり素晴らしかった。

●色々な甚句を聞けて良かった。腹式呼吸で素晴らしかった。

●初めて生で聞いて、皆さんの努力と一生懸命さが伝わりました。

●節回しが難しいと思いました。健康に良さそうと思いました。

◯元気な声で人生上向き~おとなのボイストレーニング~

●大変良い講義でした。目からウロコ。良い勉強になりました。

●普段なにげなく会話していますが、これからは意識して会話をしようと思います。

●先生の美声が耳に心地よかったです。

●発音の大切さを感じました。言葉の出し方に気を付けようと思いました。

●大変参考になりました。毎日に生活の中に取り入れたいと思います。

●楽しかったです。一日中あまり話をしないこともあり少し気にしていました。家で練習します。

●一人だと家で声を出す事もなく、年齢とともに声も小さく、しわがれた声になります。練習します。

●声のトレーニングのみならず、健康で人生を楽しむ指針となりました。

●基本ひとり暮らしです。自分のしゃべりに危機感を覚え、先月から新聞の音読を始めました。とてもタイムリーな企画で有意義な内容でした。

●しっかりとボイストレーニングをやったことがなかったので勉強になりました。

●森さんのスピーチは軽やかで、素晴らしかったです。

2026年9月29日火曜日

恒例「柏原公民館・サークル発表会」は10月24日(土)、25日(日)開催です‼

 柏原公民館主催事業で、毎年恒例となりました「サークル発表会」が近づいてまいりました。今年度は、10月24日(土)、25日(日)の両日に開催します。

10月24日(土)10時より、活動紹介・作品紹介の【展示】を講堂にて15時まで‼当日は、お馴染みとなりました「道の駅・たちばな」が出店されます。また、「絵手紙・かきかた習字の「体験コーナー」もあります。「販売コーナー」には「かしはらホーム」「はな」さんが出店します。

10月25日(日)は10時より12時30分まで、講堂にて公民館サークルの演技部門の舞台発表があります。参加サークルは、ジュニアダンス・手話ダンス・フラダンス・太極拳・童謡唱歌・健美操・謡曲・リコーダーアンサンブル・社交ダンス・コーラスの皆さんです。当日は、「種金(もなかのたね)」の販売も予定しております。

「サークル発表会」は、夫々のサークルの会員さんたちの日頃の活動の集大成を披露する、貴重な「発表の場」です。サークル関係者のみならず、地域の皆様に一人でも多くの方々にお越しいただいて、「活動の成果」をご堪能いただければと思います。子どもさんのご来場も大歓迎です。


       【柏祭でのサークル発表会・社交ダンスの皆さんの演技】

2026年9月25日金曜日

歴史講座「九州に渡った蝦夷」を開催しました‼

9月19日(土)10時より当館講堂にて、歴史講座第3弾として標記のテーマで開催しました。「九州に渡った蝦夷(えみし)」のテーマで、講師は「おおのじょうシティミュージアム(旧大野城心のふるさと館)」の上田隆児さん。柳川市や那珂川町(現・那珂川市)で長年、発掘調査等に取りくまれ、現在は大野城を拠点に調査活動をされています。考古学関連の著作もあります。今回のテーマが「珍しい」こともあって、参加者の皆さんも熱心に聴き入って質問もたくさん。

今回のお話しの柱は「1.蝦夷と俘囚 (えみしとふしゅう)」「2.考古学から見た九州の蝦夷・「1.蝦夷と俘囚 (えみしとふしゅう)」「2.考古学から見た九州の蝦夷・俘囚」の二つで、夫々、過去の文献や実際に発掘された遺物や遺構の調査結果を根拠として、「東北地方の蝦夷がどうして九州へ来たのか、またどのような生活実態であったのか」等を詳細に、資料を紹介してお話をされました。

1.【蝦夷と俘囚について】・・・蝦夷(えみし)とは、倭(やまと)王権(律令国家)の中華思想・華夷(かい)思想に基づく「古代の東北・北海道住人に対する蔑称」とのこと。当時、天皇(律令国家)の影響が及ばない地域の人々を「化外(けがい)の民」と位置づけ、国家が支配して倭人の文明化をさせるべき対象とされたもの。蝦夷について、当時の文献によると、「冬は穴に住み、夏は巣に住む」とか「毛を着用し血を飲み・・・山に登ること飛ぶ鳥のごとく」とか「五穀なし。肉を食い、樹の本に住まう」「狩猟を業として養蚕を知らず」とかなり誇張された記述がある一方、「弓術・馬術に秀れ、一を以て千にあたる」と優れた武力をもつ者との記述もあります。

「蝦夷」とは、「蝦夷とされた人々」が、自らをそのように呼称したものではなく、特定の時代・地域・民族をあらわす概念ではなく、古代国家が政治的意図から設定した概念といえます。「蝦夷」の地理的範囲は、「新潟平野~米沢盆地~仙台平野」を結んだラインの以北とされます。律令国家の方針に対しては、相当な抵抗があったとされ、一例として宝亀5年(774年)の、本格的な「征夷」から弘仁2年(811年)までの38年間に亘って果敢に戦ったとの記録があります(東北38年戦争)。このような、各地で戦争で捉えられた蝦夷が「俘囚(ふしゅう)」として国家に服属されることになります。この「俘囚」となった「蝦夷」は、全国に強制移住され、この強制移住を「移配(いはい)」といいます。

この「俘囚移配」については、「神亀2年(725年)、陸奥国俘囚578人を筑紫に移配」(続日本紀)、「宝亀7年(776年)、陸奥国から太宰管内諸国に395人、出羽国から太宰管内に358人移配」「俘囚…の親族66人を日向国に配す(理由は殺人のための流罪)」(類聚国史)など、各種文献に記述が残っています。

2.【考古学から見た九州の蝦夷・俘囚について】・・・九州で発掘された遺物・遺構から①黒色土器(内黒土器)②土師器調理具(甕・甑➡かめ・こしき)③長煙道カマド付竪穴建物④末期古墳(蝦夷の墳墓)が良好な形で確認された遺跡は、俘囚との関りが想定されるとのことです。根拠としては、①については、東北の土器はロクロを使わず、九州ではロクロを使用し、また九州では黒色土器はほぼ存在しないこと、②についても、九州では「丸底」で東北では「平底」、③についても、九州のカマドは「無煙道・短煙道」が主で、東北では「長煙道」④についても、日本列島の大部分で、7,8世紀には古墳築造が終焉を迎えるが、東北ではその後も、盛んに古墳に似た墳墓(末期古墳)を築造していた等、東北と九州の「違い」を明らかにした上で、「東北・蝦夷の文化」が九州に存在することから、「蝦夷が九州に渡った」ことを示すものです。因みに、④の補足として、那珂川市観音山古墳群平石Ⅲ群に見られる古代墳墓は、東北の末期古墳と酷似していることからも、蝦夷の九州への「移配」の証とされています。

その他、「古代東北系資料」「東北系資料が単体で分布する遺跡」とされる遺構を示す、九州各地の数々の遺跡を示して「九州に渡った蝦夷」を明らかにされました。

【まとめ】・・・①黒色土器②土師器(甕・甑)③長煙道カマドがセットで確認された集落は、「蝦夷・俘囚」の存在が想定できます。福岡平野、佐賀平野に集中している(特に佐賀平野)。「末期古墳」は現在のところ観音山古墳群のみだが、今後増加する可能性があります。ただ、「なぜ佐賀平野に多いのか」「集落構造の分析や土器の変容過程の分析が必要」「関東、近江、讃岐などのその他の地域の移配俘囚と九州との比較検討」「末期古墳と類似した墳墓の創作」「防人との関係」が今後の課題とされるという事です。

以上が、本日の講座「九州に渡った蝦夷」の概要です。尚、「俘囚(蝦夷)」は。官道沿いや各地の重要遺跡周辺に分布していることや、必ずしも移配先では排他的な存在ではなく、在地社会と調和的であったことや、今後「富豪化した」実態に迫れる可能性もあるということを付記しておきます。









【参加者のアンケート・・・一部抜粋】

●古い歴史書(50年~20年前)ばかり見ているので、最近の考古学の進展に驚きます。古代史が好きなので(飛鳥時代まで)改めて勉強し直したいと思います。

●なんとなく聞いていたことでしたが、具体的に資料を交えて聞くことができ理解できました。これからの研究に期待しています。

●蝦夷が九州に移住したことを初めて知りました。土器や古墳などとても興味深い内容でした。

●蝦夷と九州の関係を再認識できました。長煙道カマド付竪穴住居など大変勉強になりました。

●那珂川に東北由来の古墳の記事を読んでいたので、とても楽しみにしていました。異郷の地で生涯を終えたと悲劇的な背景を想像しましたが、富豪化した集団もいたことから、たくましさも感じました。今後の研究に期待します。

●面白い講座でした。アテルイの名前しか知らなかったので興味が湧きました。もっと詳しく知りたいです。今後の解明がとても楽しみです。

●今までにないテーマの講話でとても興味深かった。蝦夷が九州まで来ていた事を初めて知りました。