2025年8月8日金曜日

夏休み子ども講座第4弾『スライムをつくろう』





 8月8日(金)10時より、標記の『スライムをつくろう』のテーマで子ども講座を開催しました。講師は、西長住小学校の村橋正実先生。

「スライムつくり」にすすむ前に、子どもたちに「集中力」をもってもらうために、様々な演出をして頂きました。ひとつは、「手品」のような実験。水を張ったペットボトルに「金魚(おもちゃ)」を浮かべ、先生が「呪文」を唱え、「エーイ」と声掛けすると、「金魚」が底まで沈み、再び水面まで戻るというもの。参加の子どもさん二人に同様にしてもらうと、「あら不思議!」、先生が持つペットボトルの中で、同じように「金魚」が上下。タネあかしはありませんでしたが、皆さんはキツネにつままれたよう。また、目の錯覚を利用した「演出」にも、皆さん、目を白黒‼

子ども達の心をつかんだ先生が、次に披露して頂いたのは、「星座」の話。プラネタリウムさながらのDVDを使って、天の川の「夏の大三角形」の話から、「七夕伝説(織姫と彦星)」の逸話、そして近辺の星座の話まで、スケールの大きな宇宙の話まで登場し、皆さんも真剣に聞き入っていました。

さあ、いよいよ「スライムつくり」に挑戦です。先生より丁寧に「つくり方」の説明を聞いて、各自、作業開始です。まずは、ホウ酸塩鉱物の一種『ホウ砂』にとりどりの色を付けた水溶液50㏄・糊50gをあわせて、力強くかき混ぜて、手のひらに移してコネコネ。多くの子ども達は、3回も作り上げていました。今回の講座は、小学校低学年を対象としていましたが、最後まで楽しみながら取り組んでいました。



【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●スライムづくりを2年生になって、はじめてしました。おもったよりたのしくて♡またしたいなとおもいました。たのしかったです♡(2年生)

●スライムは、元から好きだったので、またじっけんも大好きだったので、めちゃくちゃたのしかったです。(3年生)

●さいしょ、さわるとうにょうにょしていて、きもちわるかったけど、つくっているとたのしかったです。(2年生)

●スライムをつくるのがたのしかったです。またやりたいです。みんなであつまってスライムをまたつくりたいです。つぎやるときは、がんばりたいです。(1年生)

●3こつくれてうれしかったです。ひさしぶりにスライムをつくったのでたのしかった。たのしかったし、うまくできてうれしかった。

●とてもぷにぷににできました。これはいちばんのおもいでになるかもしれません。とってもたのしかったです。(1年生)


2025年8月5日火曜日

夏休み『子ども講座』~わたしたちの街「FUKUOKA」の未来~

 夏休み「子ども講座」第3弾は、『わたしたちの街「FUKUOKA」の未来』がテーマ。8月4日(月)、柏原公民館に午前8時に集合して、柏原小学校高学年の20名が福岡市の施設の3か所を見学しました。講師は、NPO「次世代のチカラFUKUOKA」理事長・新村まさるさん

施設見学の目的地は、「福岡市議会本会議場」「福岡市消防局消防本部 災害救急指令センター」「博多ポートタワー」の3ヶ所。バスの中で、新村理事長より、それぞれの施設の目的や、どんなことを学ぶのかということについて、説明をして頂き、更に、各施設での「あいさつ」「見学を終えての感想」「担当者へのお礼」の当番決めをして頂きました。

「福岡市議会本会議場」では、議会事務局の職員と新村理事長より「市議会のしくみ」や「市長と議会の関係」等についてお話しして頂きました。質問コーナーでは、学校給食実施に関して、児童・生徒宅の負担や、今年9月からの給食費無償化の決定について、議会の関わり方を問う質問がありました。また、選挙で得票数が同数の場合、どうやって決めるのかという質問に「クジ」できめるとの回答がありました。最後に、議長席を囲んで集合写真を撮りました。また、議場に入る前に、市庁舎15階で、福岡市内中心部のジオラマを見学したり、15階からの展望を楽しみました。

次の施設見学は、中央区舞鶴にある「福岡市消防局消防本部 災害救急指令センター」です。2階講堂で、「119番がかかってきたら」通報者との会話と同時に場所の特定や、消防署に出動指令を出して、いち早く救助ができる体制をとっていること、また、常時「1日18人」が24時間ごとに交代して働いていることなどのお話をして頂きました。因みに、2024年の119番件数は「202,302」件救急件数は「146,840」件火災件数は「1,474」件、1日平均は「約554」件で、『約2分36秒に1件』通報がある計算だとのことでした。座学研修の後は、二手に分かれて、「ライブ119」体験と「災害救急指令センター」見学をしました。前者は、実際に参加者が「通報者」になり、指令センターとやりとりをして、事故等の状況や場所の特定を伝える訓練をしてもらいました。また、後者では、指令センターで働いている職員の実際を見ることが出来ました。この指令センターで受ける「119番通報」の範囲は、福岡市だけではなく、宗像市から春日市・筑紫野市までの広範囲にわたっているとのことでした。

3つ目の施設見学は、博多区の博多湾沿いにある「博多ポートタワー」。ここも二手に分かれての学習でした。博多港の歴史や、博多港での主な輸出入品目などを、展示を見ながら学びました。博多港は、1899年8月4日にスタートし、100周年を記念して、キャラクター「ポートくん」が誕生しました。私たちが訪問したこの日が、ナント、ポートくんの26回目の誕生日でした。ポートタワーの展望室では、博多湾の生物や、埋め立てによる生物の消滅、また、ペットボトル等の投棄で、ますます海の汚染が進み、海洋生物にとってもピンチの状態にあることなどのお話をして頂きました。

どの会場でも、市役所の担当の方々が、この日の私たちの見学の為に、ずいぶん前から準備をして下さいました。職員の皆さんに感謝するとともに、事前にこの見学の計画や、市役所の皆さんとの協議を重ねて頂いた、講師の新村理事長に感謝です。関係者の皆さん、ありがとうございました。

今回は、次代を担う小学生の皆さんに、『私たちが住む「FUKUOKA」の未来が決まっていく場所 ➡ 福岡市議会本会議場』、『大切な命、どうやって守られているの? ➡ 福岡市消防局消防本部災害救急指令センター』、『博多湾の生物・環境をみんなで大切に ➡ 博多ポートタワー』の見学を通して、見聞を広めることは勿論ですが、なにかをそれぞれに感じ取ってもらえたらとの思いからの企画でした。皆さん、お疲れ様でした。














【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●今日は、夏休みに市議会はふつう入れないところに入れて、楽しかった。自分もしょうらいなるかもしれないと思いました。(4年生)

●今日、バス見学に行って楽しかった事は、市役所の市議会です。ここでみんなの意見を出しあって、なにかを決めていることを知りました。またニュースにでていた小学校のからあげ1こも、ここで決められたと聞いてびっくりしました。行ってよかったと思いました。(4年生)

●博多ポートタワーの時に、一番上に登った時、景色がとてもきれいでした。消防局救急指令センターで電話のかけかたをおそわって、今度なんかあったら、今日おしえてもらった電話のかけかたで画像や場所などを伝えようと思った。(5年生)

●今日は3つの場所に行って、最初は気にしたこともなかったけど、話を聞いたりしてみて、最初よりも興味をもちました。特に消防署の時は、覚えておかないと大変だし、大切だなと思った。(5年生)

●8時からって、けっこう時間的にはやくてバタバタしながら来たけれど、本当にそれぐらいの価値がありました。市議会では議長の席にすわることができ、消防本部では、みなさんが働いている姿を見ることができ、ポートタワーでは環境問題の中で、自分たちができる対策を聞くことができました。協力してくださった皆さん、こんな値段で、このすばらしい体験をさせてくださって、ありがとうございました。(6年生)

●はじめて行ったポートタワーで、今日がポートくんの誕生日だと知って、すごい運がいいと思いました(笑)。消防局では、実際通報が来ているのを見て、相手をおちつかせるように、ゆっくり話していることが分かりました。市議会では、本当に話し合いをしている場所に行って、得したなと思いました。(6年生)

●最初に行った市議会では、感想を言わないといけませんでしたが、思いつかなくて他の方に任せてしまいました。外の窓から見た景色がきれいで、思ったよりも議会の場所が後ろななめになってすごく良いと思いました。(6年生)

●今日は市議会、消防本部、博多ポートタワーに行って、知らなかったことや驚いたことがたくさんありました。市議会で聞いた、議員の選挙の投票数がまったく同じになったら?という質問に、クジで決めるという予想外の答えが返ってきて、とてもびっくりしました。質問すると知らないことがたくさん知れるので、これからもどんどん聞いていきたいと思いました。(6年生)

●お家の人とだったら行けないところで、くわしくお話を聞けたりして、とてもいい経験になったなと思いました。市議会議場に入れることなんて、なかなかないから、応募してよかったと思いました。また、柏原小の子いっしょにふだん遊ばない子も、バスに乗っていたこと自体がいい経験になりました。(6年生)


柏原公民館サークル『手話ダンス』、特別賞を受賞‼

去る7月30日に開催された『第50回 南区シニア演芸大会』で、我が「柏原公民館サークル」の『手話ダンス』さんが、特別賞を受賞されました。チーム名は『柏原すみれ会』です。

講師の先生は、永留嘉子さん。永留先生は、これまで長期にわたって「手話ダンス」を各地で指導されてこられました。3年前には、当公民館主催講座「寺子屋かしはら」におきまして、永留先生の半生のお話と手話ダンスを披露して頂きました。

永留先生のご指導の下、熱心なメンバーの皆さんのこれまでの活動が、今回あらためて評価されたものと思います。おめでとうございました‼


 

2025年8月1日金曜日

夏休み『子ども講座』~粘土でフォトフレームをつくろう~

夏休み子ども講座の第2弾は、『粘土でフォトフレームをつくろう』のテーマで、工作に挑戦です。7月30日(水)9時より、当館講堂にて開催しました。講師は、クレイクラフト講師の高山弘子さんです。

今回の「子ども講座」は小学校低学年を対象に開催、29名が参加、そして保護者の方も7名が同席され、子ども達の作品づくりのお手伝いをして頂きました。

講師の高山先生の「作品集」や子ども達の制作の参考になるようにと、様々な「かたち」の粘土をテーブルに並べていただきました。

子ども達は、先生の具体的な指導に目を輝かせながら、作品づくりに熱心に取り組んでいました。そして思い思いの作品が完成しました。 








【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●ねんどをいろいろつくってたのしかったです。またここにきていろいろつくってママにまたあげたいです。ほんとうにここにきてよかったです。(1年生)

●きょうはつくるのがたのしかったです。つくるのがはじめてだけど、じょうずにできてよかったです。いえでやってみます。つぎはともだちとみんなでやりたいです。(1年生)

●おんぷをつくるときに、いちばん上のはらうところがむずかしかったです。それともうひとつのおんぷをつくるときにはみでてしまいました。でもボンドではるとうごかなくなりました。またやりたいです。(2年生)

●たのしかったです。またやりたいなと思った。やれてうれしかった。くまをつくるのにがんばった。キラキラをつくるのにがんばった。(2年生)

●ねんどでフォトフレームを作れてハッピーになりました。先生の対応もやさしくて良かったです。またいろんな道具でフォトフレームを作りたいです。(3年生)

●いろいろなねんどをまぜて色をつくるのがたのしかったです。わたしはハートのかたをつかってフォトフレームをつくりました。またフォトフレームをつくりたいです。(2年生)

●いろんないろができてたのしかったです。わくの中にお花や虫をつけるところがちょっとむずかしかったです。次もまたきたいです。フォトフレームに写真をかざってみたいです。(4年生)

●サンリオがむずかしかったですけど、作りきれて楽しかったです。またつぎもこうゆう作品を作りたいです。(5年生)

2025年7月29日火曜日

夏休み「子ども講座」~ランタンを作ろう~

今年の夏休み「子ども講座」1回目 を、7月24日(木)10時より当館講堂にて開催しました。『南区温暖化防止ワークショップ』の一環で、南区役所生活環境課の古川さん・峯さん・宮腰さんより、「地球温暖化防止ワークショップ」を実施して頂き、「あかりの省エネと工作」のお話と指導を、パナソニック(株)エレクトリックワークス社の財木(ざいき)さんにして頂きました。

「地球温暖化防止ワークショップ」では、①地球温暖化はどうやっておきるの?②そしてどんなことがおこるの?③防止のために私たちに何ができる?をテーマに学びました。「温室効果ガス」とは、『大気圏にあって、地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体のこと』で、水蒸気・二酸化炭素・メタン・一酸化二窒素・フロンなどが該当します。温暖化の原因になる温室効果ガスの4分の3は、二酸化炭素(CO₂)。昔は温室効果ガスを構成するCO₂は少なくて、太陽の「温室効果ガス」による問題はなかったとのことですが、その後、CO₂排出量の増大で、熱を宇宙に放出することが難しくなっているとのことでした。つまり「地球温暖化」の問題の出現です。

100年前の世界の気温と今を比較すると、「0.76度」上昇し、日本では、「1.35度」上昇しているとのことでした。地球温暖化が進むと、暑い日が増え、強い台風の発生や大雨、とりわけ短時間での雨などが頻発します。現在の日本の気象状況から、地球温暖化が進行していることを実感できます。

地球温暖化の進行を抑制するためには、特にCO₂排出を抑えていくことが必要になります。

第2部の「あかりの省エネと工作」では、個人でできる「省エネ」について学んだあと、沢山のパーツの材料を、ひとつひとつ丁寧な指導の下に組み立てて、素敵な「ランタン」を全員が作り上げることが出来ました。最後に、それぞれの作品を持って集合写真を撮りました。

およそ140年前にエジソンが、「白熱灯」を発明し、初めての家電品とされています。因みに、「あかり」とは人口の光、「照明」とは人が作った光を利用する技術とか。家庭での電気の消費が大きい「TOP4」は、エアコン・冷蔵庫・照明・テレビだそうです。使い方の工夫で「省エネ」に貢献できることも学びました。







【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●ランタンでスイッチの部分と持ち手の部分が重なってしまったけど、暗い場所で照らすと明るいととえも分かるし、デザインも良いし、すきまから見える光もとても面白いと思いました。ありがとうございます。(6年生)

●夏休みにこういうイベントに行くのは初めてで、いい体験ができて良かったです。ランタンを作るのはけっこう難しくて、穴に入れたりネジを調節したりで大変だったけど、友達と助け合いながら完成させる事ができて楽しかった。(6年生)

●講座はそこまで集中して聞いていませんでしたが、工作になると集中して聞いて作り、言われてない所まで考えてやりました。次は、バスツアーに来ます。また楽しくツアーに行けたらよいと思います。(6年生)

●たくさん勉強になったけど、まだあまり知らない事もあるから、個人でインターネットで調べようと思った。(5年生)

●家電をムダに使わないように気をつけようと思いました。ランプが成功してよかったです。(5年生)

●ランタンを作っていてボンドを付けるのが多すぎたり、少なすぎたりで難しかったり、中で長いネジの部品が落ちたりして大変だったけど楽しかったです。(4年生)

●楽しくランタンを作って完成して、みんなで記念撮影をして、わからないところは友達に聞いて、クイズも楽しくできました。また作る時は元気に行きたいです。(4年生)

●初めてランタンを作ったり、地球温暖化について学びを深める事ができたり、それについて対策することができて、行って良かったと思いました。(4年生)

『かまち ゆか』絵本コーナーができました‼

7月23日(水)に、柏原3丁目在住の森 総一様、美代子様ご夫妻が来館され、娘さん(横浜在住) が翻訳された書籍の数々を寄贈して頂きました。森 総一様の米寿の記念として、ご自宅で収蔵するより、沢山の方々に読んで頂けたらとの思いからの寄贈とのこと。

娘さんのお名前は「蒲池 由佳(かまちゆか)」さん。地元  中学校出身で、福岡女子大を卒業され、外資系保険会社に勤務されたのち、翻訳学校で文芸翻訳を学ばれました。作品のうち絵本や図鑑など18冊を寄贈して頂きました。

『かまち ゆか』絵本コーナーは、柏原公民館2階・児童集会室内の文庫に設置しました。ご興味・関心のおありの方は、当館職員にお声をかけて頂いてご自由にご覧下さい。





2025年7月23日水曜日

『歴史講座』で「古墳時代の須恵器・窯」について学びました‼

7月19日(土)10時より当館講堂にて、今年度2回目の「歴史講座」を開催しました。今回は、福岡大学人文学部歴史学科4年生の松岡薫さんより「古墳時代の須恵器」、島田聖さんより「古墳時代の須恵器 甕」と題して研究成果を発表して頂きました。同大助手の大重優花先生の助言もあって、古墳時代の須恵器について多くのことを学ぶことができました。

「須恵器」は、野焼きで焼成した「土師器」と比べて、窯で焼成するので保水性に優れ、水がめや酒入れ に利用できたとのことです。「須恵器」は西暦400年前後である古墳時代中期初頭に生産が始まった焼き物で、技術は渡来人によってもたらされました。窯を使って1000度以上の高温で焼成され、灰色で硬い。一方、「土師器」は、弥生土器の流れをくむとされ、野焼きで低温。茶褐色で柔らかいとされ、大量消費用の普及品として煮炊きや食器として使われたそうです。また、須恵器も食器としての利用も多く、「置食容器(おきしょくようき)」「手持飲用(てもちいんようき)」があり、食べ方によって利用できる食器の生産があったことも分かります。

須恵器窯には、土の中にトンネル状に窯体(窯全体)をくりぬいた「地下式」と、地面を約1mほど掘り下げて、それを基盤として地上に天井部を築く「半地下式」とがあります。この須恵器の技術は、5世紀に韓半島からもたらされたとのこと。北部九州では5~6世紀、筑前地域(福岡県北西部)、筑後地域(福岡県南部)、豊前地域(福岡県東部と大分県北部の一部)で須恵器の生産が行われ、肥前地域でも「神籠池古窯跡(こうごいけこようせき)という5世紀後半の窯跡が確認されているそうです。各地で生産が続くなか、大和王権の確立のなかで、現在の大阪府に日本最大の窯跡群「陶邑(すえむら)」ができて、生産の技術等、進化を遂げて各地に技術移転が見られるとのことでした。

「甕(かめ)」と「壺(つぼ)」との違いは、口の大きさの違いだそうです。壺は、口がすぼまっていて胴が膨らんだ形状が特徴で、外気に触れる面が少なく中身を長期保存できるとされ、甕は、口が広く胴の3分の2以上のものをいうとか。弥生時代には、日常の生活に欠かせない器として、食糧を保存する壺、コメや野菜を煮炊きする甕、食事をよそう鉢や高坏(たかつき)など役割ごとに土器を使い分けができたようです。弥生土器の甕は殆ど無文様で、煮炊きという用途が優先されたためと考えられます。また、墓地としての甕棺の利用があります。甕棺墓の始まりは、今からおよそ2400年前・弥生時代早期といわれ、当初は乳幼児の墓としては日常容器の大型壺が使われ、成人用としては木棺墓、土抗墓、支石墓がありました。弥生時代前期中頃には、成人も甕棺に埋葬されるようになったとのことです。理由は、甕棺に埋葬することにより骨の残りがよいことから、死後の再生を願うことにつながり、また、土器製作技術の発達によるものといえます。

因みに、埋葬の手順ですが、①墳丘の頂部から2m程穴を掘り、さらに掘り下げた穴から横穴を設ける②掘った横穴に甕棺をひとつ据え、甕棺に死者を埋葬③蓋となる甕棺をかぶせ継ぎ目を粘土でふさぎ埋め戻す、そうです。




【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●本日はありがとうございました。柏原に住んでいて歴史講座のお話を伺う度にロマンを感じます。息子が鹿児島の女性と結婚しました。以前、縄文時代のつぼの模様が紐をよったものをつけたものが、鹿児島でも同じ模様が出て、あの時代離れた場所で見つかったとのことを思い出しました。私だけのロマンチックです。いつも楽しい話をして、いつかお昼持参で学生さんとお茶会トークなんかはいかがでしょうか。

●窯と甕という一連のお話で、とても楽しみでした。今日のお話を参考に楽しんで見てみたいと思います。

●貴重なお話、ありがとうございました。須恵器の須恵の語源が分かったような気がします。古代のロマンに想いをありがとうございます。

●資料もたくさんあって、話もわかりやすく聞きやすかったです。お二人の情熱や一生懸命さも、とても伝わりました。