夏休み「子ども講座」第3弾は、『わたしたちの街「FUKUOKA」の未来』がテーマ。8月4日(月)、柏原公民館に午前8時に集合して、柏原小学校高学年の20名が福岡市の施設の3か所を見学しました。講師は、NPO「次世代のチカラFUKUOKA」理事長・新村まさるさん。
施設見学の目的地は、「福岡市議会本会議場」「福岡市消防局消防本部 災害救急指令センター」「博多ポートタワー」の3ヶ所。バスの中で、新村理事長より、それぞれの施設の目的や、どんなことを学ぶのかということについて、説明をして頂き、更に、各施設での「あいさつ」「見学を終えての感想」「担当者へのお礼」の当番決めをして頂きました。
「福岡市議会本会議場」では、議会事務局の職員と新村理事長より「市議会のしくみ」や「市長と議会の関係」等についてお話しして頂きました。質問コーナーでは、学校給食実施に関して、児童・生徒宅の負担や、今年9月からの給食費無償化の決定について、議会の関わり方を問う質問がありました。また、選挙で得票数が同数の場合、どうやって決めるのかという質問に「クジ」できめるとの回答がありました。最後に、議長席を囲んで集合写真を撮りました。また、議場に入る前に、市庁舎15階で、福岡市内中心部のジオラマを見学したり、15階からの展望を楽しみました。
次の施設見学は、中央区舞鶴にある「福岡市消防局消防本部 災害救急指令センター」です。2階講堂で、「119番がかかってきたら」通報者との会話と同時に場所の特定や、消防署に出動指令を出して、いち早く救助ができる体制をとっていること、また、常時「1日18人」が24時間ごとに交代して働いていることなどのお話をして頂きました。因みに、2024年の119番件数は「202,302」件、救急件数は「146,840」件、火災件数は「1,474」件、1日平均は「約554」件で、『約2分36秒に1件』通報がある計算だとのことでした。座学研修の後は、二手に分かれて、「ライブ119」体験と「災害救急指令センター」見学をしました。前者は、実際に参加者が「通報者」になり、指令センターとやりとりをして、事故等の状況や場所の特定を伝える訓練をしてもらいました。また、後者では、指令センターで働いている職員の実際を見ることが出来ました。この指令センターで受ける「119番通報」の範囲は、福岡市だけではなく、宗像市から春日市・筑紫野市までの広範囲にわたっているとのことでした。
3つ目の施設見学は、博多区の博多湾沿いにある「博多ポートタワー」。ここも二手に分かれての学習でした。博多港の歴史や、博多港での主な輸出入品目などを、展示を見ながら学びました。博多港は、1899年8月4日にスタートし、100周年を記念して、キャラクター「ポートくん」が誕生しました。私たちが訪問したこの日が、ナント、ポートくんの26回目の誕生日でした。ポートタワーの展望室では、博多湾の生物や、埋め立てによる生物の消滅、また、ペットボトル等の投棄で、ますます海の汚染が進み、海洋生物にとってもピンチの状態にあることなどのお話をして頂きました。
どの会場でも、市役所の担当の方々が、この日の私たちの見学の為に、ずいぶん前から準備をして下さいました。職員の皆さんに感謝するとともに、事前にこの見学の計画や、市役所の皆さんとの協議を重ねて頂いた、講師の新村理事長に感謝です。関係者の皆さん、ありがとうございました。
今回は、次代を担う小学生の皆さんに、『私たちが住む「FUKUOKA」の未来が決まっていく場所 ➡ 福岡市議会本会議場』、『大切な命、どうやって守られているの? ➡ 福岡市消防局消防本部災害救急指令センター』、『博多湾の生物・環境をみんなで大切に ➡ 博多ポートタワー』の見学を通して、見聞を広めることは勿論ですが、なにかをそれぞれに感じ取ってもらえたらとの思いからの企画でした。皆さん、お疲れ様でした。
【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】
●今日は、夏休みに市議会はふつう入れないところに入れて、楽しかった。自分もしょうらいなるかもしれないと思いました。(4年生)
●今日、バス見学に行って楽しかった事は、市役所の市議会です。ここでみんなの意見を出しあって、なにかを決めていることを知りました。またニュースにでていた小学校のからあげ1こも、ここで決められたと聞いてびっくりしました。行ってよかったと思いました。(4年生)
●博多ポートタワーの時に、一番上に登った時、景色がとてもきれいでした。消防局救急指令センターで電話のかけかたをおそわって、今度なんかあったら、今日おしえてもらった電話のかけかたで画像や場所などを伝えようと思った。(5年生)
●今日は3つの場所に行って、最初は気にしたこともなかったけど、話を聞いたりしてみて、最初よりも興味をもちました。特に消防署の時は、覚えておかないと大変だし、大切だなと思った。(5年生)
●8時からって、けっこう時間的にはやくてバタバタしながら来たけれど、本当にそれぐらいの価値がありました。市議会では議長の席にすわることができ、消防本部では、みなさんが働いている姿を見ることができ、ポートタワーでは環境問題の中で、自分たちができる対策を聞くことができました。協力してくださった皆さん、こんな値段で、このすばらしい体験をさせてくださって、ありがとうございました。(6年生)
●はじめて行ったポートタワーで、今日がポートくんの誕生日だと知って、すごい運がいいと思いました(笑)。消防局では、実際通報が来ているのを見て、相手をおちつかせるように、ゆっくり話していることが分かりました。市議会では、本当に話し合いをしている場所に行って、得したなと思いました。(6年生)
●最初に行った市議会では、感想を言わないといけませんでしたが、思いつかなくて他の方に任せてしまいました。外の窓から見た景色がきれいで、思ったよりも議会の場所が後ろななめになってすごく良いと思いました。(6年生)
●今日は市議会、消防本部、博多ポートタワーに行って、知らなかったことや驚いたことがたくさんありました。市議会で聞いた、議員の選挙の投票数がまったく同じになったら?という質問に、クジで決めるという予想外の答えが返ってきて、とてもびっくりしました。質問すると知らないことがたくさん知れるので、これからもどんどん聞いていきたいと思いました。(6年生)
●お家の人とだったら行けないところで、くわしくお話を聞けたりして、とてもいい経験になったなと思いました。市議会議場に入れることなんて、なかなかないから、応募してよかったと思いました。また、柏原小の子いっしょにふだん遊ばない子も、バスに乗っていたこと自体がいい経験になりました。(6年生)