2024年11月22日金曜日

寺子屋かしはら、『チーズを知りチーズに親しむ』を開催‼

寺子屋かしはらの講座、第5弾を標記のテーマで、11月21日(木)10時より、当館講堂にて開催しました。本来ならば、8月30日に予定しておりましたが、台風接近のため延期を余儀なくされ、今回、実現に至ったものです。

講師は、7月のこども講座「チョコレートの世界にようこそ」でも講師を務めて頂いた、明治の食育セミナー担当の川松 優さん。チーズの歴史、種類とその特徴 や日本の生産の過半を占める「十勝」の理由について、クイズを交えてお話をして頂き、更には国内の酪農の現状や課題についても説明して頂きました。お話を受けて、参加者の皆さんから質問が相次ぎ、川松さんより丁寧な回答がありました。また、参加者の方から「美味しいチーズの食べ方」の指南もあり、チーズの試食もあり、で楽しくも美味しいひとときでした。

【お話しの中から】

チーズの歴史 ➡ 数万年前のラスコー洞窟壁画にヒツジ、ヤギの絵。酪農の可能性。紀元前2000年頃、アラビア商人がヒツジの胃袋を水筒に利用。やがてその中に、「白いもの」が生成しているのに気づくことに。「チーズ」の起源か?

日本では、「乳(にゅう)」は飛鳥時代に仏教とともに伝来しました。文武天皇が「蘇の製造を命ずる」との記述があり、チーズの始まりとも!また、本格的な生産に向けては、明治時代、北海道開拓使次官・黒田清隆が海外の指導者として、クラーク博士(札幌農学校)を招聘したことがきっかけとのことです。                        

チーズの種類 ➡ 大きく二つ、「ナチュラルチーズ」「プロセスチーズ」に!前者は、乳酸菌・酵素の働きで発酵させ、「乳(にゅう)」のたんぱく質(カゼイン)を固めて、水分(ホエイ)を除去したもの。熟成の変化を楽しめるとか。後者は、ナチュラルチーズを組み合わせて溶かして<様々な「形」にしたもの。保存性に優れるとか。

『ナチュラルチーズ』 ➡ フレッシュタイプ(モッツアレラチーズ、カッテージチーズ)・白カビタイプ(カマンベール)・青カビタイプ(ゴルゴンゾーラ、ロックフォール)・セミハードタイプ(ゴーダチーズ、マリボーチーズ)・ハードタイプ(チェダーチーズ、パルメザン)・ウオッシュタイプ(マロワル、ポンレベック)・シェーブルタイプ(バノン、ヴァランセ)の7種類に分かれます。

『プロセスチーズ』 ➡ スライスチーズ・6Pチーズ・スマートチーズ・キャンテチーズ・カルトン・ベビーチーズの六つに分類されるとか!

「チーズ」の豆知識 ➡ 牛乳はカルシュウム・たんぱく質の摂取に有効とされていますが、チーズも更に有効です。因みに、牛乳に比べてそれぞれ、カマンベールは4倍・6倍、モッツアレラは3倍・6倍、プロセスチーズは6倍・7倍とのことです。また、チーズ100g作るには牛乳1ℓ必要とのこと。

十勝地方は国内のチーズの6割を占めているそうです。地形的に、チーズ生産が盛んなヨーロッパと同緯度にあり、気温の最低・最高の差が60度を超えることもあるそうで、適しているとされています。なお、「十勝(とかち)」の語源は「トカプチ(乳の意)」とのこと!

日本の酪農の現状 ➡ コロナ禍で学校給食が制限されて、牛乳の消費が落ち込み生乳が余る状況が克服されていないなか、乳製品に変える取り組みも進んでいるが、余っている現状のまま推移しているとのこと。輸入に頼っている飼料の高騰や、TPPによる輸入チーズの拡大で、国内の大手を除くチーズ工房の数は右肩上がりとはいえ、苦戦を強いられているとのことです。



【参加者の声・・・抜粋】

『チーズを食べているが、チーズについてあまり知識はなった。歴史から食べ方まで知ることができました。』
『興味深い講義をありがとうございました。浅い知識でのチーズの認識でしたが、これからは料理に対しても幅広く多様使いできると思います』
『チーズを毎日食べることはありませんが、今日のお話を聞いて今後は食べていきたいと思います。日本人の食生活の中に根付いているとは思えませんが、チーズを取り入れていきたいと思います』
『チーズの歴史,種類、食べ方などについて色々教えていただきました。一口にチーズといっても奥が深いですね。栄養もあり、もっと取りたいと思います。楽しかったです』
『楽しかったです。チーズもいろいろあるんですね。知らないチーズがいっぱいでした。ありがとうございました。カロリーを気にしながらになりますが楽しみたいです』
『ありがとうございました。良い勉強になりました。牛乳飲まなくちゃ‼と思っていたけれど、チーズを毎日食べよ‼に変えたいと思いました』
『チーズが大好きなので、いろいろ教えていただき、ますますチーズが大好きになりました。ありがとうございました。楽しかったです』
『チーズを食べることがよくあるが、適当に選んで手にしていたので、少しでもチーズに近づきたいなと思って、伺いました。作り方や種類とか・・・』