2024年12月27日金曜日

寺子屋第7弾『相続を有利にする方法』、開催‼

12月21日(土)10時より、当館講堂にて標記のテーマで寺子屋を開催しました。講師は、柏原校区在住で税理士でもある福岡大学名誉教授・山内進先生です。山内先生が所属する「POT税理士法人」代表税理士・玉井英樹さんも同席して頂き、アドバイスをして頂きました。

2022年の司法統計年報によりますと、相続でもめた件数(約16000件)のうち1000万円以下の遺産でもめた件数は 全体の33.5%、1000万円超5000万円以下の遺産でもめた件数42.8%、つまり5000万円以下でもめている件数が全体の4分の3を超えています。一般に「億」超の「お金持ち」が抱える問題かと思いきや、実態はこのようで、案外「身近」な問題と言えます。

相続でもめないためには、親子間、兄弟間の日頃からの話し合いによる「コミュニケーション」が最も重要だ、と山内先生は力説されていました。とはいえ、一般的に相続でもめない方法としては、以下5点があります。

①遺言書の作成・・・【自筆証言遺言書】は、費用がかからず証人不要、内容を秘密にできるメリットありも、内容の不備による無効の可能性、偽造・紛失の危険性あり、法務局保管制度利用以外は、家裁で検認手続きが必要。【公正証書遺言】は、無効可能性はなく、偽造・隠匿・紛失の危険性もなく、家裁の検認不要のメリットに対し、公証人が関与のため手続きが繁雑、手数料がかかるうえ、公証役場で証人2人以上の立会を要します。【秘密証書遺言】内容を秘密にでき、パソコン等で文書作成が可能、ただし署名・捺印が必要で、家裁での検認と公証役場での手続き・遺言書の存在の証明のため2人以上の証人の立会が必要。ただし、その内容に不満が出された場合、無効の可能性も。

②財産分割・・・分割の仕方には、現物分割・換価分割・代償分割・共有分割があります。相続分に応じて分割するときに、現物分割では相続分通りに分けるのが困難。換価分割では、売却して現金に換えるのに時間がかかる。売り急ぐあまり買いたたかれる危険性も。共有分割は、登記を共有にするものですが、後々、不動産売却の折に売り難くなるおそれあり。代償分割は、特定の相続人が多めに財産を習得するかわりに、代償として自分の現金等で差額を支払う方法です。この場合、生命保険契約で相続の事前準備をしておくことが便利とか。

③生命保険の活用 ④相続放棄と限定承認の利用 ⑤寄与分や特別受益を考慮して財産分割

『配偶者はいつでも相続人』です。相続人が配偶者と子(複数も)のみのケースでは、2分の1ずつ、配偶者と父母のみのケースでは、配偶者3分の2、父母3分の1、配偶者と兄弟姉妹のケースでは、配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1。

相続人の権利を守る規定の話では、例えば、奥様が相続開始時、ご主人所有の建物に居住していた場合、配偶者居住権を取得すれば、終身または、一定期間、その建物にそのまま無償で居住することができます。また、生前義父の事業に従事していたとか、介護の世話をしてきた等、義父に貢献してきた「亡き長男の妻」は、相続人に対して金銭請求できることになりました。

今回の講座は、相続税を巡る制度論が中心で、個別具体的なお話は殆どなくて、参加者の皆さんにとっては、平易な言葉でやさしく説明された山内先生でしたが、多くの専門用語に少しばかり戸惑いも見られたようです。とはいえ、「遺産相続」について質問があるとすれば、それこそ個別具体の内容となりますので、個別相談の場が必要で、講座形式は難しいかとも感じました。寧ろ、「相続」以前の問題として、例えば、ご家族の認知症の方等、ご本人が意思表示が困難な方の金融資産等の引き出しについて、具体的な手立てや当面する課題への解決への道筋等、実際的なお話等についても今後、検討したいと思います。





【参加者の感想・・・一部抜粋】

●今日のお話は難しかったです。頂いた資料をよく読ませて頂きます。わからないことはプロに相談することがわかりました。

●相続に関する話を聞くことは殆どありませんでした。財産らしきものもなく、あまり関係ないと考えていました。本日のお話を今後、参考にしたいと思います。(参考にするほどの財産もありませんが)

●具体的な事例を挙げながら、お話をしてくれたので、分かりやすかったです。最後には専門家に相談した方がいいのかなあと思いました。少し道筋が見えてきたので安心しました。ありがとうございました。

●妻にいかにうまく相続させるか、子ども達にいかにうまく相続させるか、これを考えてもめないようにすることが大事であると考えます。

●山内先生や玉井代表のお話を聞けて、とてもためになりました。やはり、自分一人で調べるだけではわかっているようで、難しいので勉強になりました。それから、25年ほど前、大学の時、山内先生に教えてもらっておりました。今日は、久々にお会いしてとてもうれしかったです。


2024年12月17日火曜日

歴史講座『古銭の拓本をとろう』を開催しました‼

今年度4回目の歴史講座は、標記のテーマで12月14日(土)10時より、当館講堂にて開催しました。今回の講師は、福岡大学考古学研究室准教授・古澤義久先生。助手の大重優花さん、学生の吉田煌さんが、参加者の皆さんへのお手伝いをして頂きました。

「拓本」とは、実物資料の上に紙を当て、上から墨を打ち付けることで、凹凸を写し取ることです。水を使って紙を密着させる「湿拓法」と、水を使わない「乾拓法」とがあります。「魚拓」も拓本の一種ですが、考古学で用いる拓本とは異なります。魚拓の場合、魚本体に墨をつけて上から紙や布をかぶせて写し取るので、出来た画像は左右が反対になります。考古学の拓本は実物資料の上に紙を当て、上から墨を打つので、左右が反対になることもなく、資料を汚すこともありません。

拓本は、中国で発明された技術で、7~8世紀、唐代には存在したと言われますが、実物が残っていないそうです。約1000年前、宋代に盛んに作成され、技術が進歩したとのこと。日本へは鎌倉時代に伝わり、江戸時代に盛んに制作され、拓本自体の研究も進んだそうです。

古銭代表格「寛永通宝」は、銅銭。当時「1文」は今の25円とか。二八そば16文で、今の400円とのこと。また、銭形平次(フィクション)の投げ銭は、おそらく四文銭(100円)だろうとのことです。この四文銭は、銅銭の模様に波線が描かれていたため、「波銭」とも言われたそうです。当時、どの商品でも「4文」の店(現在の「100均」)が出現、四文銭の登場で、団子1串5個が4個になったとの逸話も。因みに、「団子3きょうだい」がブームの時は、3個になったそうですが、ブームが去ると、また4個になったそうですよ。江戸当時、川柳に『そこが江戸 水1杯を 波でのみ』というのがあったそうで、「波銭=四文」から、水1杯を4文で売っていたことが伺えます。

ところで、この「寛永通宝」の失効はいつかご存じですか?古澤先生によりますと、1953年の法改正で失効したとか。比較的近年まで効力があったとのことですが、どういう使い方ができたのでしょうね!

古銭の拓本作りは、まずは古澤先生の実演を見た後に、それぞれが古銭の上に紙を張り付け、水で湿らせつつ空気を抜いて乾かします。少し白くなれば、墨を打ち付けて完成ですが、なかなかうまくいかないものです。参加者の皆さんは、何度もやり直しを経ながら、作品(?)を完成しました。








【参加者の感想・・・一部抜粋】
●拓本うまくとるのは難しかった(紙の裏表難しい)。貨幣の歴史が興味深くおもしろかった。中国貨幣の歴史も知りたい。拓本、実践(碑文等)にも挑戦してみたい。
●貴重なお話をありがとうございました。実際に古銭にふれ、拓本まで経験ができてとても楽しい時間でした。
●細かい貨幣で不器用なので難しかったのですが、変化と時代背景のお話がおもしろかったです。1枚から話も広がり、これからも楽しませてください。
●ありがとうございました。とても学びがあり楽しかったです。これからも講座に伺いたいです。皆さんの知識が深く、質問の内容も面白く、福岡大の聴講生になりたい位です。大学の方でも何かありましたら、そちらの情報も教えてください。
●古銭の成り立ちや分類、幅広く学べました。拓本の実技も不器用ながら楽しめました。


2024年12月16日月曜日

温暖化防止ワークショップの講座開催‼『寄せ植え』にも挑戦‼

12月13日(金)10時より、標記の講座を当館講堂にて開催しました。今回は、南区役所生活環境課紹介の出前講座「温暖化対策」の一環として開催したものです。

最初に、担当課古川係長より、20分程度のクイズをまじえての 「温暖化対策のワークショップ」を指導して頂きました。「今、地球におきていること」から「私たちにできることは」を参加者の皆さんと考えることができました。今から100年前と現在とでは、気温の上昇が世界では0.76度、日本では1.35度、更にこの福岡市では、何と3度だそうです。温室効果ガスの75%は二酸化炭素(CO₂)とのことなので、これを減らすことが肝要になります。因みに、「お湯のシャワー1分間」のCO₂排出量は、テレビ300台分に相当するそうです。いかに省エネが大切か、考えさせられました。省エネ以外では、「食品ロス」を減らすこと、また、緑のカーテンなど植物を育て、光合成でCO₂を減らすことも効果的とのことでした。

ワークショップを終えて、いよいよお待ちかね『花の寄せ植え』に挑戦です。講師は、「緑のコーディネーター」米倉治美さん。環境にやさしい寄せ植えの方法を指導して頂きました。細かく砕いた発泡スチロールを、玉葱の入ったネットに入れて「底石の代用」にして、培養土を6分目程入れ、花苗は高いものは後ろに、バランスを見ながら配置します。参加者の皆さんは、米倉さんの、折々の助言を参考にしながら、思い思いの作品の制作に取り組んでいらっしゃいました。使用した花苗は、シクラメン・ジックス、ヘリクリサム シルバースノー、ダイアンサス、ジュリアンの4種類でした。







【参加者の感想から・・・一部抜粋】

●初めて参加させていただきましたが、クリスマスを間近にして、気持ちが豊かな思いになりました。

●寄せ植え講座は、何回か受けたことはありましたが、基本的なこと(葉に土をかけない、花の向き)を丁寧に教えてもらって、とても勉強になりました。クリスマスに素敵な寄せ植えができて、(リボンの手作りとか、ラッピング)うれしいです。又、ぜひ受講したいと思います。ありがとうございました。

●寄せ植えが我流だったので、いろいろ聞けて良かったです。ありがとうございました。また参加します。

●とても楽しい時間が過ごせました。ありがとうございます。温暖化防止のワークショップも思いがけず聞けて勉強になりました。

●温暖化について、大変勉強になりました。寄せ植えは楽しく、参考になりました。

●とても有意義な時間でした。子ども達にも話をしてエコに取りくめるようにしたいです。準備大変だったと思います。ありがとうございました。

2024年12月12日木曜日

カリスマ講師・青木裕司先生の『ヨーロッパ絵画の歴史』、開催‼

 12月7日(土)10時より、当館講堂にて標記のテーマで、寺子屋かしはらの講座を開催しました。久々の青木先生の登場とあって、60名を超す参加者でスピーディーでなおかつ熱い「青木節」を堪能しました。

ヨーロッパ美術のもとになるのは、キリスト教・ギリシャ文化だとのこと。古代ギリシアの神・ゼウスは「雨の神」に比して、日本・アジアは「太陽」が神として崇められていたとか。ヨーロッパでは、人間ではなく「神」を讃える文化の時代が4世紀から14,5世紀まで続き、その後「人間を中心とする文化・ルネサンス(人間復興・文芸復興)の時代へ移っていきます。

以来、写実主義、自然主義、印象派、表現主義の作品が席巻し、また、立方体で表現するキュービズム、これまでの表現を根底から否定する「ダダイズム」が登場したそうです。因みに、円谷英二氏作品「ウルトラマン」に登場する怪獣『ダダ』は、これに由来するそうです。

19世紀後半、「光と影の主観的表現によって描く対象を再構成」するという『印象派』が登場し、マネ、モネ、ドガ、ルノワールがその代表とされ、『後期印象派』ではゴーギャン、セザンヌ、ゴッホが代表とされ、とりわけゴッホは、日本の浮世絵に大きく影響をうけたそうです。当時、日本から輸出されていた古伊万里等の陶磁器を包む紙に、浮世絵が使われたとのことで、その包み紙を見て、ヨーロッパの人々は「浮世絵」に感嘆したそうです。また、「近代彫刻の確立者」と言われるロダンも登場し、「考える人」や、百年戦争に苦しむ市民を描いた「カレーの市民」が製作されました。

1919年、ドイツ・ワイマール共和政期に設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校「バウハウス」は、無駄な装飾を排して合理性を追求する「モダニズム」の源流となった教育機関で、現代社会の「モダン」な製品デザインの基礎を作り上げたとされ、「建築の家」を意味するそうです。東京・上野美術館はその延長線上に建築されたとも。

福岡市美術館でもなかなか貴重な作品が展示されているそうです。例えば、アンディ・ウォーフォルの「マリリンモンロー」、プレスリーの肖像のデザイン、キース・ヘリングのTシャツなどがありますので、皆さん、一度お出かけしてはいかが‼ また、福岡市中央区舞鶴「あいれふ」の敷地にも、キース・ヘリング氏や草間彌生さんの作品のレプリカ(?)が展示されています。

青木先生によるお話は、時系列に整理された「ヨーロッパ美術の世界」を、わかりやすい言葉で、時にはそれぞれの作品にまつわるエピソードを交え、ユーモアたっぷりの話術で、あっという間に講座を終え、楽しくもためになる勉強の時間となりました。






【参加者の感想より・・・一部抜粋】

●絵画は以前より興味があり、参加させていただきました。カリスマ講師でいらっしゃるとお聞きしていましたが、素晴らしい‼ あっという間の時間で有意義でした。絵画の裏のお話など、参加しないと得られない情報も沢山ありました。地元でこんな講演があり、感謝です。お水も飲まず青木先生お疲れさまでした。楽しかったです。

●青木先生の造詣の深さ、今まで目にした絵画の背景もよくわかりました。偉大なる人の条件、眼力・記憶力 青木先生ですね。次回のお話、心より楽しみにしています‼

●とても楽しい、夢のような時間を過ごさせていただきました。各々の絵画を見るたびに、旅の記憶がよみがえり、その時の絵画を含む風景、時間をなつかしむことができました。Storyとhistoryのお話しにも感心させられました。意味がなければ覚えられないんですね。

●私は美術にあまり詳しくありませんが、青木先生にお話をお聞きして、世界の情勢を美術を通して分かち合って下さり、とても感動いたしました。次々とお話しくださる青木先生の知識に、凄い‼ 私たち柏原地域の誇り‼です。私は若い時から世界の中でもイタリアの歴史にあこがれていました。特にイエス様のお話。これからイタリアへ行きたいです。ありがとうございました。

●歴史をからめて、美術の話を聞くことができて、とても興味深かったです。バンクシーのガザ地区での活動に関しては無知で、もっと詳しく知りたいと思いました。戦争が美術を破壊したと、ドイツの美術館のお話にありました。ずっと戦争のニュースを見ていて、自分の心がマヒしているところにズドンと刺さるものがありました。知り続けることが大切だと思いました。大変面白かったです。ありがとうございました‼ 追伸 受験生の時に先生の講義を聞いて、嫌いだった世界史が広がりをもって、そこにあるものとしてとらえられました。おかげさまで、大学も合格できました。感謝です。開講またよろしくお願いいたします。

●古代ギリシャから現代まで楽しく、ユーモアをまじえ、わかりやすく絵の勉強ができました。ありがとうございました。久しく行っていない市美術館へ行ってみたいと思います。

●先生の講義はいつ聞いても何を聞いても、その内容の深さにいつも驚かされます。毎週月曜日のKBCラジオの放送をいつも楽しみに、のがさず聞いています。どうぞいつまでもお元気に、私たちを楽しませてくださいませ。本日はありがとうございました。

●西洋の絵が日本の絵の影響を強く受けているのだなと知って、誇らしかったです。絵が好きな息子が今日のテーマを聞いて来たがってけど、学校の行事と重なって残念がっていたが、ダダのところやピカソの話、ナイキの話は喜んだろうなと思いました。ストーリーを話してあげようと思いました。イタリアに私も新婚旅行で言ったけど、芸術はやはり、実際に間近で見るべきだと思います。今日は絵のことが学べてとてもよかったです。ありがとうございました。次回、もっとしっかり勉強して旅行に行こうと思いました。

●卒業以来の久しぶりの世界史に話に、わくわくしました。確かにストーリーのある話は、何年たっても覚えています。説明される声のパワーにも魅入られました。今読んでる「声のサイエンス」を思い出しました。ありがとうございました。

●話が非常に面白く、昔教科書で見た絵のナゾが解けたりと、あっという間の時間でした。チョークの音が心地よく、板書がなぜかうれしかったです。イタリアに行きたくなりました。

●1点1点の作品は、知ったり観たりしたことはあるものの・・・大きな時代の流れの中の作品という事を知ることができて、とても勉強になりました。ありがとうございます。画の中の奥深さと物語を知ることができました。

2024年12月3日火曜日

青木先生の講演会のお知らせです‼

 


『寺子屋かしはら』のご案内です。講師は、英進館世界史講師・青木裕司先生です。昨年の講座では、9月15日に「太平洋戦争と日本の敗北」というテーマで、また人権講座では「ヒトラーに抵抗した人々」というテーマでわかりやすく、そして熱くお話をして頂きました。いずれの講座も超満員で、特に後者では100名を超える参加者でした。

今回の講座のテーマは、『ヨーロッパ絵画の歴史』です。様々な分野に精通されています青木先生のガイドで、ヨーロッパの絵画の世界に旅をしましょう。当館名物の「カリスマ講師による大人気講座」です。是非お出かけください‼

開催期日・・・12月 7日(土)10時~12時

会  場・・・柏原公民館 講堂

人権講座『空からのメッセージ』、盛況でした‼

公民館主催人権講座を、11月29日(金)10時より、当館講堂にて開催しました。悪天候の中にもかかわらず、多くの方々にお出でいただき、貴重なお話を受け、『いのち』について改めて学ぶことができました。

講師は、『NPO法人福岡子どもホスピスプロジェクト』理事の内藤真澄さん。お子様を小児がんで亡くされ、その間の経験から「小児がん患者のご家族を支援するためにできることはないか」との思いで、活動を始められました。現在は、小児がん患者のお子様とそのご家族を支援するための『子どもホスピスハウス』実現のため、仲間の皆さんと奮闘中です。

大人のがんは、主に臓器にできるものが圧倒的ですが、小児がん(0~15歳)の場合は、血液・骨・神経・筋肉など成長過程でできるものが多いそうです。大人の場合、「二人に一人」ががんになると言われていますが、小児がんは、年2000~2500人と大人に比して極めて少なく、世間一般には知られていないそうで、更にご家族も「言いたくない」方も少なくないとのことで、これらの事情で認知されていないという現実があるそうです。また、日本には、15万人いると言われる難病の子ども達の内、生命を脅かされる子どもの数は2万人と言われています。しかし、小児は大人よりも病状の変化が現れやすく、発症や容体の進行・悪化、治療への展開が大人と比べて急であることが多いため、実態が把握されにくく、社会課題として認知されにくいという現実もあります。また、小児がん患者のお子様で治療が見込めないとされた場合、病院の生活から自宅での生活となり、ご家族の生活は一変し、様々な困難な課題に直面することになります。このような現状の中で、ご家族は孤立していき、その支援の必要性から「子どもホスピスプロジェクト」は誕生しました。

内藤さんたちは、小児病棟には、様々な企業・団体からお子様へのプレゼントが届けられますが、付き添いのお母さん方にはないため、その支援に取りくまれたり、小児がんのこどもさんとそのご家族の希望を受けて、旅行や遊戯施設体験等の支援にも取りくまれ、やがてお子様とご家族も一緒に過ごせる「子どもホスピスハウス」実現を目標に、そのためのツールとして「レモネードスタンド」にも積極的に取りくまれています。数年前までは、横浜市・大阪市のみに民間施設があり、行政も一定支援しているとのことですが、今や北海道・愛知・佐賀・沖縄等、全国10数か所に仮設ではありますが、実現できているそうです。福岡でも、再三、行政への支援要請を重ねてきましたが、未だ実現できていません。

そこで、本格的な「子どもホスピスハウス」の実現を目標としつつも、まずは仮設であっても実在させる意味から、仮施設の実現に向けて検討を重ね、クラウドファンディングを活用して、古賀市に施設開設が実現しました。。開所式は、12月14日だそうです。

お話しの後、参加者の皆さんから、質問や体験談等が出され、内藤さんから的確な回答がなされまして、大変意義のある講演会になりました。





【参加者の感想から・・・一部抜粋】

●命に向き合うことの難しさ。大切さを感じます。子どもが大切で好きで、色んなところでかかわっています。自分の子どもも保育士として医療の現場に通い、子ども達と過ごしています。何かできることを探します。

●本日は、子どもホスピスとは?を全く知らずに来ました。ニュース等では、さら~と見過ごしたと思います。このような活動をされている施設、関係者の方々の大変さを考えますと、公民館活動として見学に行かせてもらうとか、あったらいいのでは?と思いました。大人、子ども含めて・・・本日は大切な時間でした。知れたことが本当に良かったです。

●誰一人見捨てない、とり残さないというSDGsの考えが多くの人に広まり、皆にとってよりよい社会になることの必要性を改めて知りました。NPOの立ち上げについても勉強になりました。賛助会員数、とても影響するんですね。お力になりたいと思います。

●子どもホスピス講演の機会を与えて頂きありがとうございます。私自身の姪も生きていれば45歳になります。脳腫瘍で亡くなり、今日の講演を聞き私自身、少しでも何かできればと思います。

●とても有意義なお話を聞けて、今後、何かしら少しでも寄付などさせていただきたいと思います。直接はなかなか難しいですが、応援させていただきます。

●今日のお話で小児がんについて知ることができ、4歳の息子を育てる母としては、胸の熱くなる気持ちでした。

●子どもホスピスのことを初めて知りました。闘病されている子どもさんと、そのご家族のケアが充分にできる施設が必要だと強く思いました。まずは、レモネードスタンドからやってみたいと思います。苦しい闘病の中で少しでも、家族やご本人が楽しい時間を過ごせますように心より願います。


2024年11月22日金曜日

寺子屋かしはら、『チーズを知りチーズに親しむ』を開催‼

寺子屋かしはらの講座、第5弾を標記のテーマで、11月21日(木)10時より、当館講堂にて開催しました。本来ならば、8月30日に予定しておりましたが、台風接近のため延期を余儀なくされ、今回、実現に至ったものです。

講師は、7月のこども講座「チョコレートの世界にようこそ」でも講師を務めて頂いた、明治の食育セミナー担当の川松 優さん。チーズの歴史、種類とその特徴 や日本の生産の過半を占める「十勝」の理由について、クイズを交えてお話をして頂き、更には国内の酪農の現状や課題についても説明して頂きました。お話を受けて、参加者の皆さんから質問が相次ぎ、川松さんより丁寧な回答がありました。また、参加者の方から「美味しいチーズの食べ方」の指南もあり、チーズの試食もあり、で楽しくも美味しいひとときでした。

【お話しの中から】

チーズの歴史 ➡ 数万年前のラスコー洞窟壁画にヒツジ、ヤギの絵。酪農の可能性。紀元前2000年頃、アラビア商人がヒツジの胃袋を水筒に利用。やがてその中に、「白いもの」が生成しているのに気づくことに。「チーズ」の起源か?

日本では、「乳(にゅう)」は飛鳥時代に仏教とともに伝来しました。文武天皇が「蘇の製造を命ずる」との記述があり、チーズの始まりとも!また、本格的な生産に向けては、明治時代、北海道開拓使次官・黒田清隆が海外の指導者として、クラーク博士(札幌農学校)を招聘したことがきっかけとのことです。                        

チーズの種類 ➡ 大きく二つ、「ナチュラルチーズ」「プロセスチーズ」に!前者は、乳酸菌・酵素の働きで発酵させ、「乳(にゅう)」のたんぱく質(カゼイン)を固めて、水分(ホエイ)を除去したもの。熟成の変化を楽しめるとか。後者は、ナチュラルチーズを組み合わせて溶かして<様々な「形」にしたもの。保存性に優れるとか。

『ナチュラルチーズ』 ➡ フレッシュタイプ(モッツアレラチーズ、カッテージチーズ)・白カビタイプ(カマンベール)・青カビタイプ(ゴルゴンゾーラ、ロックフォール)・セミハードタイプ(ゴーダチーズ、マリボーチーズ)・ハードタイプ(チェダーチーズ、パルメザン)・ウオッシュタイプ(マロワル、ポンレベック)・シェーブルタイプ(バノン、ヴァランセ)の7種類に分かれます。

『プロセスチーズ』 ➡ スライスチーズ・6Pチーズ・スマートチーズ・キャンテチーズ・カルトン・ベビーチーズの六つに分類されるとか!

「チーズ」の豆知識 ➡ 牛乳はカルシュウム・たんぱく質の摂取に有効とされていますが、チーズも更に有効です。因みに、牛乳に比べてそれぞれ、カマンベールは4倍・6倍、モッツアレラは3倍・6倍、プロセスチーズは6倍・7倍とのことです。また、チーズ100g作るには牛乳1ℓ必要とのこと。

十勝地方は国内のチーズの6割を占めているそうです。地形的に、チーズ生産が盛んなヨーロッパと同緯度にあり、気温の最低・最高の差が60度を超えることもあるそうで、適しているとされています。なお、「十勝(とかち)」の語源は「トカプチ(乳の意)」とのこと!

日本の酪農の現状 ➡ コロナ禍で学校給食が制限されて、牛乳の消費が落ち込み生乳が余る状況が克服されていないなか、乳製品に変える取り組みも進んでいるが、余っている現状のまま推移しているとのこと。輸入に頼っている飼料の高騰や、TPPによる輸入チーズの拡大で、国内の大手を除くチーズ工房の数は右肩上がりとはいえ、苦戦を強いられているとのことです。



【参加者の声・・・抜粋】

『チーズを食べているが、チーズについてあまり知識はなった。歴史から食べ方まで知ることができました。』
『興味深い講義をありがとうございました。浅い知識でのチーズの認識でしたが、これからは料理に対しても幅広く多様使いできると思います』
『チーズを毎日食べることはありませんが、今日のお話を聞いて今後は食べていきたいと思います。日本人の食生活の中に根付いているとは思えませんが、チーズを取り入れていきたいと思います』
『チーズの歴史,種類、食べ方などについて色々教えていただきました。一口にチーズといっても奥が深いですね。栄養もあり、もっと取りたいと思います。楽しかったです』
『楽しかったです。チーズもいろいろあるんですね。知らないチーズがいっぱいでした。ありがとうございました。カロリーを気にしながらになりますが楽しみたいです』
『ありがとうございました。良い勉強になりました。牛乳飲まなくちゃ‼と思っていたけれど、チーズを毎日食べよ‼に変えたいと思いました』
『チーズが大好きなので、いろいろ教えていただき、ますますチーズが大好きになりました。ありがとうございました。楽しかったです』
『チーズを食べることがよくあるが、適当に選んで手にしていたので、少しでもチーズに近づきたいなと思って、伺いました。作り方や種類とか・・・』

2024年11月15日金曜日

乳幼児講座『ママたちのティーパーティー』を開催しました!

11月14日(木)10時より柏原公民館講堂で、標記の講座を開催しました。

ママさんが6名、お子様が9名(双子ちゃん2組)の参加で賑やかな2時間でした。ママさん達も、日頃のあわただしい育児の毎日の中、少しはゆっくりできればと思います。

当日は、校区のボランティアサークル・くれよんの皆さんが託児を担当して頂き、ママさんたちも、皆さんとのお話に花を咲かせていらっしゃいました。はじめに、校区担当の保健師・筒井さん、「おおはし子どもプラザ子育て支援コンシェルジュ」の山浦さん・長田さんから、保育園の入園手続きや子育てについてお話をして頂き、その後個別に対応して頂きました。ママさん達同士の話も、大変盛り上がっていました。

参加のママさんたちの感想です。

【不安なことを相談できて勉強になりました。赤ちゃんがいっぱいでかわいかったです】

【初めて参加しました。赤ちゃん同士が関わるかわいい姿が見れたり、母親同士も交流できて良い機会になりました。また、参加しようと思います】

【たくさんの方のお話を聞いたり、話したりできてとても楽しかったです。素敵な場をありがとうございました!】

【子供を見てもらえて、同じくらいの子どもを持つママと会う機会がもらえてよかったです。ベビーマッサージや遊びをする講座などあればよかったと思います】

【育休中で家を出る機会もなかなかない中、他のママさんとの情報交換もできたし、気分転換になりました。ありがとうございます】

【アットホームな雰囲気で、ママさん方と話ができました。また、機会があれば参加したいです】






2024年11月8日金曜日

『乳幼児講座』のお知らせです‼

今回のテーマは「ママパパ達のティーパーティー」。育児のこと・保育園のことなどお悩みはありませんか?ママパパと『おおはし子どもプラザ・子育て支援コンシェルジュ』の方と、お茶を飲みながら、皆さんの相談にお応えしよう、との企画です。ママパパの交流を通じて新たなお友達も。

日時・・・11月14日(木) 10時~11時30分

会場・・・柏原公民館 講堂 

予約・・・柏原公民館 ℡565ー8978

当日は、ボランティアサークル「くれよん」の皆さんによる託児もあります。また、校区担当保健師さんからは、保育園の入園手続きやお子様の体重測定などもあります。

どなたでもご参加ください。お待ちしております!

寺子屋かしはら『バスハイク』、行ってきました‼

9月30日(月)、恒例になりました「寺子屋かしはらバスハイク」を実施しました。今回は、佐賀・小城を舞台に楽しいひとときを過ごすことが出来ました。参加者は、スタッフ含めて42人、好天に恵まれた中での開催となりました。昨年実施の「太宰府」は、11月末日の開催で、思いもよらぬ寒さに震えながらのバスハイクであったため、今年は早めの実施を計画しました。

8月28日(水)の公民館休館日に、公民館スタッフで行程の下見に終日かけて行きまして、事前の準備を進めてまいりましたが、十分に配慮は行き届きました、かな?

行程は、『柏原公民館を8時出発 ➡ 佐賀城本丸歴史館の見学 10代藩主・鍋島直正が再建した佐賀城本丸御殿を、当時の「佐賀城御本丸差図」や古写真などをもとに復元した壮大な建物 ➡ ご存じ村岡総本舗で羊羹と抹茶をご馳走に 買い物もたくさん ➡ 昼食・「鯉しげ」で鯉のあらい、鯉こくなどを堪能 ➡ 佐賀県の文化財に指定されている小柳酒造で、江戸時代の建造物や煙突を拝見 試飲も買い物も ➡ 小柳酒造で過去の醸造所を活用して、ジンを作っている小城蒸留所 ➡ 道の駅・大和に立ち寄り休憩・買い物 ➡ 直売所・まっちゃんでは、参加者へのお土産にざる豆腐をお渡し ➡ 柏原公民館到着が16時30分』でした。皆さん、お疲れさまでした。来年も期待してください‼






 

『スマホ講座』、勉強になりました‼

今年度の「大人の課外授業・パワーアップ事業」第3弾は、『スマホ講座』。従来の講座では、スマホの各種機能の知識や具体的な操作に焦点を当てたものでしたが、今回は、スマホを活用して災害から身を守るため「災害時に役立つスマホ知識」というテーマで、11月7日(木)に講堂にて開催しました。

講師は、(株)大濠企画・西島 幸宏さん。近年、キャリアショップ(ドコモ、AU、楽天等の店舗)が、所謂「DX化」により激減しているため、これら店舗利用ができなくなった方々のために、各地域に出向いてサービスの提供を事業として展開されています。代表取締役社長でもあり、スマホドクターでもあります。

災害時には、スマホの活用が極めて有効ですが、事前に知っておかなければならないことが多々あります。スマホは充電が必要です。「もしも」の時に、簡易的に充電できる『モバイルバッテリー』の購入は必須とのこと。但し、これも充電の必要があるため、充電不要の『AC型モバイルバッテリー』がよりおススメとか。前者は5000円くらいで、後者はそれに1000円程度上乗せするくらいだそうです。因みに、購入の際は「20000ミリアンペアバッテリー」が望ましいとのことでした。

また、災害時に「電話回線」が使えない事態になったとき、インターネット回線がつながっていることで、対人と通話やメールが可能になります。インターネットの通信で利用できるデータ容量などを示す用語を「ギガ」といいますが、Wi-Fiがあれば利用可能ですが、屋内で停電の時は使えません。そこで手持ちのスマホの「ギガ」が必要になります。1ギガ、3ギガ・・・とありますが、「もしも」の時を想定すると大きめがおすすめのようです。講師の西島さんは「60ギガ」だそうです。

就寝時にスマホを近くに置くと、懐中電灯のかわりになります。そこで参加者の皆さんの「iPhone」「アンドロイド」毎に、ライトのつけ方を実際に練習しました。更には、SNS社会で最も大切なことは、正しい情報を見極める「目」を養うことだと学びました。









【参加者の皆様の感想より・・・抜粋】

『とても楽しくお話を聞かせていただきました。ありがとうございます。でも難しいですね。ギガのお話はもっと早く聞いていればスマホ購入時にもっと大きなギガにしていたのにと思いました。スマホはとっても便利ですが、使いこなせていないので、もっと勉強したいです。次回もお願いします』

『ギガの大切さ、充電バッテリーの必要性を改めて考えさせられました。知らない新しい事も分かり良かった。次回も再度違った名目でお願いしたいです』

『スマホのライトが災害時に役立つこと、初めて知りました。大変勉強になりました。ありがとうございました。スマホドクターの西島さん、わかりやすく説明して頂き、良かった、感謝です』

『役に立つこともいろいろ教えていただいて、あっという間に時間が過ぎました。気になっていた質問も聞くことができて、とても役に立ちました。今まで自己流で使っていて、初めてのスマホ講座でしたが、参加してよかったです。また参加したいです。ありがとうございました』





2024年10月30日水曜日

サークル発表会、盛会のうちに‼


10月27日(日)柏原公民館恒例のサークル発表会を開催しました。

今回は、柏原校区自治協議会の主催で、『まるっと柏原 全員集合』のロゴのもと、「校区の皆さんに、柏原をもっと知ってもらおう」 を目的に『柏祭(かっさい)』の中のイベントのひとつとして『公民館サークル発表会』を開催しました。柏祭には自治協傘下の各部会、町内会そして校区の有志の皆さんによる出店や数々のパフォーマンスがあり、会場の柏原小学校バルーン広場・体育館には人、人、人・・・。【自治協発表 約1200名】

公民館を離れて、サークル発表会を開催するのは初めての試み。柏原小学校体育館のステージでの演技発表、体育館後方での各サークル展示発表。今回は「かきかた習字」「絵手紙ほのぼの」そして「ダーツ」のサークルの皆さんによる『体験コーナー』も実施しました。

演技発表は、コーラス・社交ダンス・太極拳・手話ダンス・リコーダーアンサンブル・フラダンス・健美操・ジュニアダンスの8サークル。展示発表は、ダーツ・洋裁・書道・かきかた習字・絵手紙わくわく・絵手紙ほのぼの・英会話・きもの着付け・おやじクッキング・そば打ちを楽しむ会の館内10サークルと卓球・インディアカ・バドミントン・バレーボール・フットサル・バドミントンサンデーの6スポーツサークルの計16サークル。








2024年10月22日火曜日

『柏原遺跡群発掘体験記』

今年度の歴史講座の第3弾は、先日ご案内しておりましたように標記のテーマで、10月19日に開催しました。

講師の福岡大学歴史研究部OB・仲田善則さんは、本県筑紫地区の小学校教諭を定年まで勤められ、現在は大野城市教育委員会にお勤めです。この柏原校区に数多くの遺跡や遺物が発掘され、古代から中世・近世の「柏原校区の宝」が知られていますが、その発端となった発掘作業に携わった経験をお持ちなのが、この「仲田善則さん」。発掘当時の柏原の様子や実際の発掘作業の様子等を交え、「古代に広がる柏原」を熱く語っていただきました。

この発掘作業は、住宅都市整備公団(当時)が計画した団地建設(現柏原6丁目)に伴う事前調査の位置づけで、1979年5月より1984年3月まで実施され、旧石器時代~中世に至る複合遺跡が多数発掘されています。調査開始時は、仲田さんは福大人文学部の「ピッカピカの1年生」。

先土器時代遺跡6ヶ所、縄文時代遺跡11ヶ所、古墳25基、古墳時代遺跡2ヶ所、古代遺跡1ヶ所、中世遺跡2ヶ所という発掘の成果があったそうです。仲田さんら歴史研究の学生は、夏休み等の長期休みを利用して、年間およそ100日ほど、現在のDUO柏原の対面の野球場あたりに建築された小屋で寝泊まりしていたそうです。この発掘調査では中国・唐代の緑・褐色・白三色の陶器である「唐三彩」が出土しており、新聞記事にもなったそうです(以下、1983年3月の記事の要約)。

『中国の唐時代に高官の副葬品として作られた陶器・唐三彩の皿の破片が柏原遺跡(福岡市南区柏原)から出土し、唐三彩が出たのは全国で11番目で、皿は初めてとのこと。唐三彩は遣唐使が国内に持ち込んだとみられ、これまで大宰府政庁跡など国の機関があった遺跡からしか出土していないとのことで、柏原に国の機関があったとする文献等は見つかっていませんが、今回の発掘では、当時の役人の身の回り品なども出土しており、福岡市教委は「九州の古代地図にない新しい国の役所・官衙の発見につながるかもしれない」と期待しているというコメントしている』と。もしかして、柏原に『国の役所』が・・・⁉