2025年12月10日水曜日

大人の課外授業『南区温暖化防止ワークショップ』開催しました‼

 12月9日(火)10時より、当館講堂にて、標記の講座を開催しました。南区役所生活環境課・古川さんの指導の下、参加者で「地球温暖化防止」ワークショップを行いました。「CO₂削減」にむけて、身近に取り組むことができることなど、クイズを交えながら、くわしくお話をして頂きました。

地球環境についての「学習」のあとは、「福岡市緑のコーディネーター」田中節子さんの指導で、「寄せ植え教室」を開催しました。約30名の参加で、様々な色とりどりの「植物」を使って、思い思いの「寄せ植え」が完成しました。









【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●今回、沢山の種類の花があり、又とても楽しかったです。コーディネーターさんが田中さんという事で受講を希望しました。ありがとうございました。
●毎年寄せ植えを楽しみにしています。これでクリスマス、お正月が来ます。又よろしくお願い致します。地球温暖化のお話しも気をつけていきたいと思います。
●温暖化防止のお話しも勉強になりました。寄せ植えも楽しくステキに出来上がりました。次回も機会があったら参加したいとおもいます。
●寄せ植えとても楽しかったです。温暖化の話も意識しないとすぐ、楽な方に流れてしまいますが、気を付けて色々取りくみたいと思います。
●みんなでわいわい言いながら、楽しくワークショップや寄せ植えができました。寄せ植えでは、たくさんの花々を準備して頂いて、はなやかな一鉢が出来て嬉しいです。緑が地球温暖化防止の役に立つと思うので、これからもステキな寄せ植えにチャレンジしていきたいと思います。ありがとうございました。
●寄せ植え講座と思って来たら、地球温暖化についての講座、とても勉強になりました。寄せ植えもクリスマス、お正月に似合う寄せ植えでありがたかったです。又次回もこのような講座があれば参加したいです。ありがとうございました。
●一人ひとりのチカラは小さいけれど、みんながちょっとした努力で、少しでも地球温暖化が食い止められたら、と思って参加しました。クリスマスらしい寄せ植えもできあがって良かったです。ありがとうございました。
●ほんとに楽しく、温暖化のお話を聞くことが出来ましたので、大変勉強になりました。寄せ植えは、花好きの私にとってワクワクの時間でいやされました‼ありがとうございました。

『ユマニチュード』講座を開催しました‼

 12月5日(金)10時30分より、当館講堂にて、「ユマニチュード」講座を開催しました。「ユマニチュード」とは、介護を通して人と人との絆を深める、フランスで生まれたケアの技法の事です。この技法は、「人生において大切なことは何かを考える哲学」と、その実現の為に「あなたのことを大切に思っています」というメッセージを相手に理解できるように伝える「技術」との二つで構成されています。

「ユマニチュード」という名称は、「人間らしくある」という意味を持つフランス語の造語だそうです。「その人がその人らしくいること」を大切にすることを表しているとのこと。

福岡市は「認知症フレンドリーシティ・プロジェクト」の中心事業として、平成30年度より「ユマニチュード」に取り組んでいます。令和7年度までに講座を全校区で実施するとしています。今年度は、南区・城南区・早良区・西区の全公民館で開催することになっておりまして、その一環として、当館で開催するものです。

今回のプログラムは、「福岡市の状況」「認知症の家族を介護する」「記憶の仕組みと認知症を理解する」「ユマニチュードとは」「ユマニチュードの技術」「ユマニチュードを学び実践する家族の報告」という内容で、参加者の皆さんは、熱心に聞き入っていらっしゃいました。

この講座は、福岡市の事業で、運営を「福岡市ユマニチュード講座一斉実施事務局」に委託して実施されています。今回の講師は、「小規模多機能ホーム ひまわり大楠」・矢野美代子さんです。




【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●ユマニチュードが何かが良く分かった。身内にならできるけど、他人には難しいです。

●とても勉強になりました。まったく分からない認知症をどの様にしていいのかわからないので、今後活用したいと思います。ユマニチュードを広めたいと思いました。

●テレビでみて少し認識が有りましたが、今日は基本的な事が学べてとても良かったです。認知症の方だけの技法と思っていたので、実は違ってることに驚きました。日常生活に役立てたいと思いました。

●何となく知っていましたが、今日きちんと聞けて良かったです。認知症の家族がいるので日々の生活に取り入れたいと思います。

●最近急にユマニチュードという言葉を聞くようになって、調べてみても漠然としていて理解できませんでした。具体的に聞いて理解できました。家に高齢者がいるので実践したいです。

●知っているようで知らない事を教えてもらって良かったです。誰もが直面する問題ですから、今後の生活に活かしたいです。わかり易い講座でした。

歴史講座『古代中国のうどんを作ろう‼』

今年度歴史講座第4弾を、標記のテーマで12月6日(土)10時より当館講堂・学習室で開催しました。講師は福大歴史学科2年・吉田煌さん。参加者に、実際に古代の作り方で、「うどん」を作ってもらおう、と事前に当館で準備を重ねて頂きました。「うどん」と言っていますが、これは、お知らせの段階で、「イメージしやすい」表現という事で、当館が表記したもので、実は、『水引餅(すいいんべい)』と呼ばれるもので、文字通り「水を付けて引き延ばす餅(べい)」のこと。「餅(べい)』とは、日本のお餅のようにもち米を蒸してついたものではなく、『穀物の粉をこねて固形にし、加熱したもの』を意味し、小麦粉をこねて作ったパンやまんじゅう、うどんも「餅(べい)」になります。

530~550年頃に書かれた、中国・南北朝時代の農業技術書『斉民要術』という本に「水引餅(すいいんべい)」という麺の作り方が書かれているそうです。その作り方の記述を現代語訳すれば

(前略)細かな絹のふるいにかけた小麦粉を用意する。味を調えた肉のスープを冷やした後、小麦粉と混ぜる。「みずもみ」を作るには、これをもんで、箸ほどの太さにし、一尺ごとに切断する。盆の中に水をはってこれを浸す。鍋の上で、手もみしながらニラの葉程度に薄くすると良い。湯が沸いてきたらそのまま煮る。真っ白で光沢があって可愛らしいだけでなく、滑らかで柔らかく、そのおいしさは格別である』と。

「水引餅」は、道具を使わず手でのばしていくもので、この技術は、やがて「手延べラーメン」や「そうめん」に進化しました。

『福岡とうどん』の豆知識‼ 1241年、中国「宋」から帰国した臨済宗の僧「円爾(えんに)【聖一国師】」が、日本で最初にうどん・蕎麦・饅頭・羊羹の作り方を博多に伝えたとのこと。「聖一国師」が開山した博多・承天寺には「御饅頭所(おんまんじゅうどころ)」「饂飩蕎麦発祥之地(うどんそばはっしょうのち)」の石碑がありますよ。

吉田さんによる座学を終えると、皆さんは学習室での調理実習 に挑戦です。この調理についても、吉田さんの指導です。公民館スタッフや福大の大重先生、福大生・村上さんが音を沸かしたり、スープづくりのお手伝いの後は、参加者の実践あるのみ。小麦粉をこねて、寝かせる時間は、4~8時間必要とのことで、吉田さんが昨晩から、寝かせておいたものを当日の調理に活用させて頂きまして、参加者の皆さんが当日こねて作ったものは、各ご家庭で夕飯にでもと、持って帰ってもらいました。

丸めたり、薄くのばしたりして出来上がった「麺(?)」をゆでて、スープに入れてご自分の麵を試食、満面笑顔でした。









【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●吉田さんをはじめ、準備して下さった皆様に感謝です。歴史を感じながら、水引餅をとてもおいしくいただきました。とても楽しい講座でした。ありがとうございました。

●思ったより楽しかったです。手間はかかるけど意外と簡単で、良いきっかけになったかも!小麦:塩水 1:1ですね!家でもやってみようと思いました。吉田さんがんばー‼

●水引餅を初めて作りました。聞いた事も無い名前でしたが、うどんの様な物で、作り方の説明も良く分かり、おいしく頂きました。準備が大変だった事と思います。ありがとうございました。帰って自宅で作ろうと思いました。

●初めての体験でしたー‼楽しいひとときをありがとうございます。うどんも美味しかったですよ‼家に帰ってまた作られる・・・楽しみです。

●これまで料理をした事がない私にとって、初めての手料理。楽しく、味もまあまあで、よい体験をさせて頂きました。ありがとうございました。

●自分で料理する事もないので楽しめました。今後は時間も出来ましたので、色々な料理を自分で作ってみます。ありがとうございました。

●"古代うどん”について吉田さんが、中国から渡ってきた、その歴史からわかりやすくお話し下さり、とても良かったです!作り方もがんばって作るというより、ねんど遊びのようにワクワクしながら楽しく出来ました。そしてその味‼ツルッと本当においしい♡こんなうどんを古代の人も食べていたというのがおどろきで、興味深かったです。

2025年11月27日木曜日

大人の課外授業『わたしが作るおひなさま』

 11月27日(木)10時より、当館講堂にて標記の講座を開催しました。「おひなさま」に限らず、来年の干支の「午」や、「鬼」の人形にも挑戦です。講師は、ななかまど陶芸・尾崎瑠理さん。

初めに、講師・尾崎さんより、「馬」「おひなさま」の作り方を実演を交えながら、教えて頂きました。あまりの手際の良さに、皆さんビックリ‼それから、参加者による作品制作が始まりました。最初は躊躇されていましたが、講師・尾崎さんが、各テーブルを何回も巡回され、丁寧な助言・指導で、和気あいあいの雰囲気のなかで作品作りが進んでいきました。この、各自思い思いの「粘土細工」づくりが終えると、「色付け」作業です。

皆さんの作品は、一旦、「ななかまど」さんに持っていってもらって、窯で焼いて頂き、年末には、皆さんの手元に戻ることになりますが、さあどんな出来栄えか楽しみですね‼









【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●初めての経験で、先生の助けがあって作り上げました。焼きあがってくるのが楽しみです。楽しい企画で、毎年この時期にあれば嬉しいと思いました。

●不器用なので、申し込んでいなかったのですが、お友達に誘われて参加しました。難しかったですが、作品が出来上がるとやはり嬉しかったです。下手なりに楽しい時間でした。ありがとうございました。

●はじめて作りましたが、むずかしかったです。先生、皆様明るくてとっても良かったです。作品は完璧ではないけど、楽しみです。

●思いがけない教室に参加できて、楽しい時間を過ごさせて頂きありがとうございました。作品はお楽しみに、ホーホッホー!

●本日は本当に有難うございました。丁寧なご指導ありがとうございました。青い馬ができて息子も大喜びでした。家で大切に飾りたいと思います。

●難しかったけど、楽しかったです。馬を作ったのですが、耳とたてがみがちゃんとついて、焼き上がってくるのかが不安です。

2025年11月21日金曜日

柏原公民館人権講座『柏原公民館から世界の窓へ~異国の幼い友人たち~』

 11月20日(木)10時より、当館講堂にて、標記の人権講座を開催しました。今回は、世界の、とりわけカンボジア、ミャンマーの子どもたちの「くらしといのち」について、国内政変等による諸問題についても学びながら、皆さんと考える機会と位置付けて開催しました。講師は、『NPO・次世代のチカラFUKUOKA」理事長・新村まさるさんです。

冒頭、参加者の皆さんに目をつぶってもらい、「朝起きたら、きれいな水で洗顔し、朝食が用意され、学校に通い、帰宅してからは、夕食が用意され、入浴ができます。そして、翌日も同じように生活ができます。何より、家族と一緒に暮らせる毎日があります(主旨)」という内容の日本の一般的な子どもたちのくらしぶりについてお話しをしてもらいました。このことを本日の講座の導入として、両国の実情を学び、参加者の皆さんに考えて頂くという趣向でした。

新村さんが「NPO」を2013年に発足したのは、「子どもたちが、将来、自立して活躍できるように支援をする。そのために何ができるのか事業を具体的に組み立てる」という目的から。また、タイ・バンコクを訪問した際に、林立する高層ビル群の下には、「大都市化」とは真逆の「スラム街」が、更にそこでは、子どもたちの世界にも「酒・薬物・犯罪」の温床が蔓延の実態。このような実体験から、国外の子ども達の支援に取りくみ始めたとのことでした。また、カンボジアやミャンマーでは、政変等によって、国民の困窮化が課題で、多くの孤児を産みました。各地に孤児院が作られましたが、殆どが「男の子」だそうです。「女の子」は人身売買の対象だとか。

福岡の子ども達に、国外の子ども達の「くらしといのち」を実感してもらうため、「親子で行く修学旅行」と銘打って、タイ・ベトナム・カンボジア・台湾そしてミャンマーへと現場体験を重ねていきました。

カンボジア・ミャンマー両国と交流を継続していくなか、2021年2月1日、ミャンマーで軍隊による「クーデター」が勃発しました。これは、アウンサン・スー・チー氏のもとで、『議会の構成の4割は軍隊からとなっていたものを、同年3月施行予定の国会議員選挙では「ゼロ」にする』ことになっていましたが、それを恐れた軍隊の「クーデター」といわれています。

子ども達の毎日は、益々、困窮を深めていきました。そこで「子ども達の笑顔」に貢献できるならと、「ミャンマーエール展」を、日本国内で開催しました。主な会場としては、「東京浅草本願寺」「福岡市役所1Fホール」「福岡赤十字病院」など。内容は、ミャンマーの孤児院の子ども達に「将来の夢」を「絵」にしてもらい、それを前述の会場に展示して市民に閲覧して、こども達の想いを伝える事。また、世界を襲った「コロナ禍」の真っ只中、両国の孤児院の子ども達の支援の一つとして、カンボジアの「クロス」、ミャンマーの「ロンジー」という綿100%の生地を使って、マスクを作って、福岡で販売し、利益は両国の関係団体に贈ることに。そのため、ミシンを両国に12台送り、縫製作業に賃金を支払うことも決めたそうです。カンボジア製とミャンマー製を1枚ずつセットにして、各11000枚作るという販売計画を策定。ところが、カンボジアからは製品が到着するも、ミャンマーからの分は、クーデターのため、軍政よりストップがかかり暗礁に。そこで「恐怖政治」の軍政下にもかかわらず、二人の女性が命がけで「嘆願書」を出したところ、何とか許可が出されたそうで、福岡では、販売網を数多く持つ「新生堂薬局」の販売の協力で、8000セット以上を売り上げ、支援ができたとのことです。

ミャンマーでは、政府軍と反政府軍との戦乱が続き、今年の大地震の際も、救助活動は遅々として進まず、外国からの支援物資等も窃盗団に略奪されたり、襲われたり、しかも路上には夥しい数の死骸が散乱とか。半年前には、「スーチー女史」の解放のうわさがあったものの、まだ軟禁状態のままとか。軍隊による圧政のもとではありますが、圧倒的な国民から「総選挙」の実施を求める声があり、民主化を求める国民の声は、日増しに高まっているようです。

多くの方に参加頂き、熱心に講師の話に耳を傾けて頂きました。







【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

【50代のみなさん】

●人を「もの」として扱っていることに驚きました。世界の情勢をもっと知るべきと思いました。

●カンボジアやミャンマーの子どもの現状を知ることが出来ました。

●孤児院の事を知れて良かったです。自分で出来る支援を考える機会になりました。

●困っている人に直接支援が届くシステムが必要だと思いました。

●NPOの活動が勉強になりました。孤児院の子ども達の笑顔が素敵でした。

●知らない世界を教えて頂き、ありがとうございました。

●貧困の子ども達に想いを馳せる時間となりました。ミャンマーの民主化を祈ります。

●淀みなく話されて、凄いと思いました。聞き取りやすくて勉強になりました。

【60代以上のみなさん】

●貴重なお話、ありがとうございます。何か支援を考えたいと思います。

●当たり前の生活に感謝です。世界の子ども達が幸せになりますように。

●テレビのニュースは中国、アメリカばかり。東南アジア諸国の事をもっと報道して欲しいです。

●新村氏の活動に感心しました。自分も何か行動したいです。

●素晴らしい活動をされて感銘を受けました。

●東南アジア諸国支援の活動をしている優君に感謝します。

●新村氏のお話を聞いて感激して泣いてしまいました。良い仕事をされていますね。感謝です。

●暗い世の中ですが、お話を聞いてあきらめないという事が大事だと思いました。

●これほどの活動をされている方がいると聞いて驚きました。

●日本人の意識の低さが心配です。知ることが大事ですね。館長さんの最後の挨拶も素晴らしかったです。

●遠い国と思っていましたが、お話を聞いて身近に感じました。

●支援が物資だけではなく、大人への教育も大事な支援だと思いました。

●末永く、活動を続けられますように。

2025年11月19日水曜日

寺子屋かしはら『世界の音楽~その多くはアフリカに始まった⁉』

 11月15日(土)10時より、今年度「寺子屋かしはら」の7回目の講座を開催しました。今回は、毎年「公民館講座」の講師をして頂いています青木裕司先生のお話しです。毎回、多くの方々に参加いただいております「青木先生の講座」ですが、今回も大盛況でした。

今回のテーマは『世界の音楽~その多くはアフリカに始まった⁉~』。この講座開催にあたり、青木裕司先生からのメッセージを頂いておりましたので、ご紹介します。

世界には、いろんな音楽があります。アメリカに生まれたジャズ、ブルース、ロックンロール。中南米には、サンバ、ボサノバ、レゲエなど。このような音楽は、すべてアフリカの音楽にルーツがあります。会場では、実際に楽曲を聴きながら、アメリカを中心とした各ジャンルの音楽の成り立ちについて、お話します。また、普段は聴く機会がないアジア各地の音楽もお聴かせしたいと思っています。どうぞご期待ください。』

音楽は、メロディーとリズムがありますが、アフリカの音楽は「リズム」が本質だそうです。およそ1600年から300年にわたって、イギリスなどの「奴隷商人」によって、ブラジルやアメリカなどへ「黒人奴隷」が送られた、暗い過去があります。その数は若者3000万人とも言われています。アメリカでは、南部の綿花畑で過酷な労働を強いられた人々の『黒人奴隷たちの魂の叫び』として「ブルース」が誕生。明るい曲はなく、短調の曲ばかりとか。

また、1865年に「南北戦争」が終結すると、軍隊楽器が不要となり、その楽器が安く払い下げられ、「黒人」が手にする機会が増大。そこで、彼らは、亡くなった人を埋葬した後に音楽を捧げたそうで、ジャズの始まりとされた「聖者が街にやってくる」が生まれたそうです。

やがて、これらの楽曲に「白人」の人たちが心酔していきます。イギリスのローリングストーンズや、日本では山崎まさよしや鮎川誠も影響を受けたとか。1950年代には、米国人のカントリーとブルースがその礎とされる「ロックンロール」が誕生。「黒人」の人たちからも「黒人の魂を持っている」と評価されたエルビス・プレスリーが登場します。このプレスリーに大きな影響を受けたのがジョン・レノン、後にビートルズを結成し、実働7年で10億枚以上を売り上げたとか。さらに、後年、5人兄弟のグループが出て、やがて末っ子の男性が、ソロで大成します。マイケル・ジャクソンです。

南北戦争後、「黒人」の多くは、工業都市が多い「北部」へと移り、黒人居住地域を作っていきます。「A列車で行こう」は「白人」社会に広がり、ジャズ演奏者が増えていきました。グレン・ミラーなどがあげられます。また、「ダンスのためのジャズ」としてスイングが生まれ、ベニー・グッドマンが登場します。1938年、それまで「クラシック」中心のカーネギーホールではじめて、ジャズの演奏会が開催されました。代表曲は「SING  SING  SING」。

講座の初めには、モンゴル、キルギス、トルコの楽曲の紹介もあり、ブラジルではサンバ・ボサノバも「黒人奴隷」によるものとのお話を受けることができました。

様々な楽曲を聴きながら、当時やアーティストにまつわるエピソードを沢山紹介して頂き、楽しいひとときでした。





【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●ブルースとジャズの違いが分かっていなかったのですが、歴史から教えて頂いて合点がいきました。大元はアフリカだったのですね。アメイジンググレースのこと、ベニーグッドマンの初のカーネギーホールでのコンサートのことなど色々な名曲を聴きながらご教示いただき、とても興味深く楽しい時間でした。点と点が繋がって線になったような気がします。小泉文夫先生のお名前も久しぶりに聞き懐かしく思いました。昔、テレビで世界の民族楽器について話されていたことを思い出しました。ご存命だったらもっとたくさんの方々が影響をうけたでしょう。

●大変興味深く、あっという間の時間でした。やはり音楽って素晴らしいですね。歴史と音楽の取り合わせに、新たな思いを感じました。ありがとうございました。来年も楽しみにしております。

●初めて寺子屋に同席させて頂きました。ジャズ系はあまりわかりませんが、世界での音楽を聞いて、少し歌手を知っている人も出て着て、ねむけも出ずに、青木先生の説明に聞き入りました。わかりやすかったです。

●青木先生の講演は毎回とても楽しみにしています。先生のバイタリティーあふれるお話は元気を頂け、とても刺激を受けています。本当にありがとうございます。今年の締めくくりに先生の声を聞けて幸せで~す。先生の好奇心が先生の生き方を作っているんですね。

●いつも音楽の愉しさを感じる暮らしをしています♪今日のお話でルールを知り、奥深さを感じました。昔はシャンソン、カンツオーネ、ロシア民謡・・・でもどこかでつながっている♪年齢を重ねたおかげで、ポールマッカートニー、クイーン、ローリングストーンズ、ホイットニー、マイケルジャクソン、ダイアナロス、スティービーワンダー、スティング、ビリージョエルetc…LIVEで聞きました。ありがとうございました。

●私は音楽の事は分からないけど、おどりたくなる感じとか、シングシングで入ってきたピアノのように、とまらない感じを味わえて、とても楽しかったです。聞いた事ある曲ばかりでルーツの話にあわせて聞けて、貴重な体験ができました。帰って家族に音楽と一緒に聞きながら話してあげたいと思いました。ありがとうございました。

●アジアやアフリカの民族に根ざした音楽!とりわけ、アフリカからアメリカ大陸に連れて行かれた奴隷たちのリズム音楽にブルース音楽が今、我々が親しんでいるROCKやPOPSといった多くの音楽の起源、源流となっていることが、わかり易い説明により良く理解できました。音楽が更にたのしくなりそうです。ありがとうございました。

●来年度は、世界情勢についての話が聞きたいです。

●青木先生の博識におどろき。又、見識の深さ。世界史だけでなく音楽の世界まで、まだまだ他にも先生の社会、政治などのお話を聞きたい。先生の巾の広さ、見識の広さに感動、感謝。

2025年11月7日金曜日

柏原小2年生、全員集合‼

 11月7日(金)9時30分に、柏原公民館に柏原小学校2年生のお友達・90名が「生活科」の学習の一環で訪問してくれました。引率の先生方も6名。今回は、『公民館って何をするところ?』というテーマをもって来館してくれました。

先ずは、2年生全員に講堂に入ってもらい、館長より「公民館ができたのは」「公民館の役割」「公民館のお仕事」について話したあとは、「質問コーナー」。『機関銃』のような質問攻め。

そのあとは、公民館の各部屋の見学をしてもらって、10時30分頃、当館を後にしました。毎年、柏原小の授業の一環で訪問を受けてきましたが、いちどきにたくさんの小学生のお友達を迎えるのは、楽しみでもありますし、「元気」をもらえます。





寺子屋かしはら第5弾『いつまでも元気でいるために』

11月6日(木)10時より、当館講堂にて、標記「寺子屋かしはら」の講座を開催しました。今回は、『いつまでも元気でいるために』をテーマに、「健康づくり・睡眠』について校区担当保健師・筒井さんより、「介護保険申請等のしくみ」について、第7いきいきセンター・中村さんより、そして「介護サービスの実際」について柏原校区近隣に所在の『わくわく隊』の「オータカケアプランセンター」「セントケア看護小規模福岡」「森の家」「特別養護老人ホーム・ライフケア柏原」の職員さんより説明して頂きました。

最初に「シニアの睡眠習慣」のお話。睡眠は心と体の健康づくりに欠かせません。シニア世代には「昼夜のメリハリ」と「長過ぎない床上時間(寝床で過ごす時間)が、良い睡眠のカギ。要は「寝床にいる時間=実際に寝る時間」となるように、とのこと。また、8時間以上の睡眠はリスクを伴うそうです。

睡眠環境づくりでは、できるだけ寝室の照明は暗くし、寝室にスマホやタブレットを持ち込まないこと。スマホ画面などの青白い光には、覚醒作用があるそうです。また、昼寝は15分が目安だそうです。

『介護サービスを利用するには?』 要介護・要支援の判定が必要です。申請は、「福岡市要介護認定事務センター(郵送受付)」または各区福祉・介護保険課に隣接する「福岡市要介護認定事務センター支部」またはオンライン(「マイナポータル」サイト)で認定の申請を。およそ2週間後に 専門の認定調査員が、日程調整して訪問調査をします。その際、50~70問の質問があります。主治医(かかりつけ医)に心身の状況について意見書を作成してもらいます。

この二つの書類が揃えば、「福岡市介護認定審査会」で介護の必要性や要介護度の審査・判定を行います。その後、結果が郵送されます。「要支援1・2」と認定された人は『指定介護予防支援事業者(地元中学校区のいきいきセンター)に依頼し、ケアマネージャー(介護支援専門員)が「介護予防ケアプラン(介護予防サービス計画)」を、また「要介護1~5」と認定された人は、『居宅介護支援事業者』に依頼し、ケアマネージャーが「ケアプラン(居宅サービス計画)」を作成します。そして、それぞれ「いきいきセンター」や「居宅介護支援事業所」が決まったら、区の福祉・介護保険課へ「居宅(介護予防)サービス計画作成依頼届出書」を提出して手続きは終了です。このあと、介護保険のサービスが開始されます。利用者の負担は、所得等に応じて「1割・2割または3割」です。

最後は「介護サービス」の実際を、上記4介護事業者に詳しく説明をして頂きました。その際、「わくわく隊」代表の「森の家・社長」の田中史王さんに進行をして頂き、参加者の皆さんも熱心に耳を傾けていらっしゃいました。





【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●柏原校区に、介護施設がたくさんあることを初めて知りました。いざという時に心強いです。

●各事業所の内容がわかり、今後の自分の状況に活かしたいと思います。

●介護保険については、いろんな情報や知識を習得しようと思っていますが、大変難しいです。初歩からわかる講座を公民館で開いて頂くと嬉しいです。

●デイサービスでは楽しく、いろいろされていると思った。色んな施設を聞けてよくわかりました。何か問題がありましたら相談したいと思います。

●介護施設も色々有るのだと初めて知り、勉強になりました。昔のイメージしか持っていなかったです。

●最近眠れなくて悩んでいましたので、睡眠のお話はとても勉強になりました。介護の事は丁寧な説明で良く分かりました。レクリェーションの運動も楽しく学ばせて頂き参加して良かったです。

●現在まで健康に恵まれ、今回説明を受けた施設にお世話になる事も有りませんでした。しかしながら年齢的に今回の説明を受けて参考になりました。資料を大切に保管し、今後の助けにしていきます。

2025年10月28日火曜日

歴史講座~柏原公民館周辺のフィールドワーク~

10月25日(土)10時より、今年度3回目の歴史講座を開催しました。今回は、柏原校区に点在する『庚申塔』『猿田彦大神』、さらに『大牟田古墳群A支群』を見学しました。当日は、生憎の雨天でしたが、参加者の皆さんは、興味深く「フィールドワーク」を楽しみました。講師は、毎度お世話して頂いている、福大考古学研究室助手・大重優花さんと学生さん3名。

初めに当館講堂にて、今回のフィールドワークにむけての事前学習を実施しました。『庚申塔』とは村の境目などに建てられた「塚」のことで、中国の道教を始まりとする『庚申信仰』(庚申の夜を眠らずに過ごし、健康長寿を願う信仰)が、平安時代に伝わり、室町時代に宗教的な特徴を持つようになったとされ、その時に建てられたものです。柏原地区には、江戸時代中期から明治時代の年が書かれている「庚申塔」が8基あります。

因みに、「庚申(こうしん)」とは、十干【甲、乙、丙、丁、戌、己、庚、辛、壬、癸】と十二支【子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、戌】を組み合わせた干支(えと)の60種類の57番目にあたるもので、「かのえさる」とも読みます。

この「庚申塔」の建立から「猿田彦」へ変わる大きな流れがあるとのことで、「庚申塔」を建てていた人々は、江戸時代・文化年間(1804~1818)を境に「猿田彦」を建て始めたそうです。これらの石像・仏像の顔や体を見てみると、崩れたり一部が無いのに気づきます。これは、1868年(明治元年)に維新政府の「神仏分離令」(神道を国の教えとしたため、仏教が排除された)により、廃仏毀釈の運動が惹起した結果と考えられるとのことです。

最後に「やまもも会館」のグランド奥の『大牟田古墳群A支群』を見学しました。足元の悪い中にもかかわらず、奥へ奥へと歩を進め、都合3基の古墳を「探検」して公民館に戻り、まとめの会議を行い解散しました。

おまけです‼十干(じっかん)の読み方の紹介です(日常にあまり使わないので) 。

(コウ・キノエ)、(オツ・キノト)、(ヘイ・ヒノエ)、テイ・ヒノト)、(ボ・ツチノエ)、(キ・ツチノト)、(コウ・カノエ)、(シン・カノト)、(ジン・ミズノエ)、(キ・ミズノト)








【参加者のアンケートより・・・一部抜粋】

●今日は、前から見かけても分からなかったことを詳しく知ることが出来て良かった。古墳時代以前から栄えてる柏原地区。細い道が多くて、昔から住んでいたんだなあとおもいました。前のフィールドワークからも、古墳が何個も放置されていて、本当に16万個あるんだと思いました。

●今日は、小雨の中、郷土のお勉強。近くに色々歴史的なものがあり、我が故郷は、歴史的価値あり、素晴らしい。皆様お疲れ様でした。

●柏原には、素晴らしい史跡が多くあり、あらためて、この地域に住んで良かったと思ってます。これからもこのような企画をよろしくお願いします。

●ひっつき虫がうざかったけど、たのしかったです。みんな説明がとても分かりやすかったし、やさしくてそこもとても楽しかったです。また次行きたいなと思いました。

●まったく知らなかったことが知れたり、いろんな人たちや、やさしい3人とちゃんと学ぶことができてうれしかったし、おもしろく楽しかったです。