2023年10月17日火曜日

歴史講座を開催しました!

10月14日(土)、今年度第3回歴史講座を開催しました。今回の講師とテーマは、共に福岡大学人文学部3年生の嶋田真子さん「中世の博多と結桶(ゆいおけ)」と井内達也さん「縄文土器の情報」 です。

  結物(ゆいもの)とは、板材をタガで結合わせる方法で作られた製品全般の呼称とのこと。そして側板の内側に蓋板または底板をはめ込むか否かによって、結桶・結樽・結筒に分けられるそうです。北部九州では、日宋貿易の折に、輸入品の容器として使用された結桶が、早い段階から博多を中心とした大規模な宋人街などの井戸枠として使用されてきたことが分かったとされるが、多くの課題が残されているとか。

『縄文土器』という名称ですが、大森貝塚の発見者のエドワードモースが発掘報告書で使用した「cord marked pottery」という言葉を「縄文土器」と訳したことに由来しているとのことです。土器の観察によって得られる情報は多いが、限界があるということで、自然科学的な分析の方法の活用の出番に。付着炭化物による年代測定や土器に含まれる石材比によって産地の特定などその他多様な分析方法の紹介がありました。

参加者は20名で、質疑応答の際は、多数の方から手が上がり、講師役の学生さんが言葉に詰まることもしばしば。当初出席予定でした歴史講座担当の大重先生が、急遽学会のため出席できなくなり、参加者の皆さんには、ちょいとばかり消化不良の点があったかも!

終了後、となりの学習室で開催しておりました『ふれあい食堂』の主催者さんからのお誘いを頂きまして、多くの参加者の方々が「わかめご飯と豚汁」をごちそうになりました。